ストレスチェックとは
厚生労働省が令和5年に実施した「労働安全衛生調査(実態調査)」では、仕事や職業生活の中で強い不安やストレスを感じている労働者が全体の約8割に達していることが明らかになりました。
ストレスが長期間蓄積すると、うつ病などのメンタルヘルス不調を招く可能性があり、最終的には休職や離職につながるケースも少なくありません。これにより職場の生産性が低下するだけでなく、集中力の欠如によるヒューマンエラーや労働災害の発生といった深刻な結果を引き起こすおそれもあります。
このようなリスクを未然に防ぐために設けられているのがストレスチェック制度です。
ストレスチェックは、企業が準備した質問票に労働者が回答し、自分のストレス状態を客観的に把握するための仕組みです。さらに、個人の結果に加えて職場単位での集団分析を行い、職場環境の改善につなげることも大きな目的の一つとされています。
こうした取り組みは、従業員一人ひとりの心身の健康を守るだけでなく、企業全体の健全な経営やリスクマネジメントの強化にも直結する、非常に重要な制度です。
関連記事:ストレスチェックの項目|57・80・120項目の最適な選び方とは?
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参考:厚生労働省「令和5年労働安全衛生調査(実態調査)」個人調査 結果の概要https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r05-46-50_kekka-gaiyo02.pdf
ストレスチェックの流れ
ストレスチェックは、心の健康を守るために、すべての働く人を対象として年1回以上行う制度です。職場のストレス状況を早めに把握し、メンタル不調を未然に防ぐことが目的です。
1.導入の準備
まず、「メンタル不調を予防するためにストレスチェックを行う」という会社方針を明確にし、衛生委員会などで実施方法を決めます。
実施する時期
質問票の内容
高ストレス者の選び方
面接指導を行う医師
結果の扱い方や保管方法
といった内容を話し合い、社内ルールとしてまとめて周知します。
次に、制度を運営するための役割を決めます。役割には、次のようなものがあります。
制度担当者:全体の計画と進行を管理
実施者:医師・保健師・公認心理師など(外部委託も可)
実施事務従事者:結果の管理やデータ入力などを担当(人事担当は除く)
面接指導医:必要に応じて労働者と面談を行う医師
関連記事:ストレスチェックと衛生委員会の関係|役割と進め方を解説
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2.ストレスチェックの実施
質問票を配布し、労働者が回答します。内容は
ストレスの原因
心身の自覚症状
周囲からのサポート
などです。厚生労働省が推奨する57項目の質問票を使うこともできます。紙でもオンラインでも実施可能です。
回答後、実施者(または事務従事者)が質問票を回収します。第三者が内容を見られないよう、封筒に入れるなどプライバシーを徹底します。
その後、実施者がストレスの程度を評価し、必要に応じて高ストレス者を選びます。結果は本人に直接通知され、会社が内容を確認するには本人の同意が必要です。
関連記事:派遣社員のストレスチェック、義務は派遣元?派遣先?解説
3.面接指導と就業配慮
高ストレスと判定された方から申し出があった場合、1か月以内に医師の面接指導を行います。医師は必要に応じて労働時間の調整などを提案し、会社はその意見をもとに対応します。面接結果は事業所で5年間保存します。
4.職場の分析と改善
ストレスチェックの結果は、部署やチームごとに集計・分析し、職場環境の改善に役立てます。分析対象は10人以上のグループが原則です。
結果を活かして働きやすい職場づくりを進めることが、ストレスチェックの最も大きな目的です。
ストレスチェックは形式的な検査ではなく、心の健康を守るための第一歩です。年に一度の機会を活かし、自分のストレスに気づき、より健やかな働き方を一緒に目指しましょう。
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ストレスチェックにおける産業医の役割
ストレスチェックにおいて、産業医のはたらきは重要です。では、産業医は企業のストレスチェックにおいて、具体的にどのような役割をになっているのでしょうか。
1.実施体制づくり・専門的支援
ストレスチェック制度を円滑に進めるうえで、産業医は実施体制の中心的存在となります。
事業場の状況を熟知している産業医が関与することで、現場に即した実施方法の検討や、実施マニュアルに基づいた正確な運営が可能になります。
事業者としては、産業医の専門的な助言を得ながら次の項目を検討します。
調査票(質問票)の選定と内容の妥当性
実施時期・実施方法(紙/WEBなど)の決定
高ストレス者の基準や評価方法
これにより、会社として適正な体制構築と法令遵守が両立できます。
2.高ストレス者への対応・面接指導
ストレスチェックの結果、一定の基準を超えた高ストレス者については、医師による面接指導の実施が義務づけられています。
産業医はこの面接指導を直接担当する場合もあれば、外部の医師や産業保健スタッフへの助言・指導役として関与することもあります。
事業者側としては、産業医の関与により次のような利点があります。
面接対象者の選定や勧奨の基準を明確化できる
面接結果を踏まえた就業上の配慮を適切に行える
労務リスクやトラブルを未然に防止できる
3.職場環境改善への助言・集団分析の活用
ストレスチェック制度の本来の目的は、従業員一人ひとりのケアだけでなく、職場全体の環境改善にあります。
産業医は、集団分析結果をもとに、職場ごとのストレス要因を特定し、組織的な改善策を事業者に提案します。
具体的には、産業医はストレス要因の多い部署における業務量や人間関係の課題分析、衛生委員会での改善提案やフォローアップ、相談体制(保健師・看護師等との連携)の構築支援を行います。
事業者にとっては、産業医の助言を活かすことで、離職防止・生産性向上・企業イメージ向上につながります。
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4.就業上の措置・職場復帰支援
面接指導などを通じて、産業医は労働者の心身の状態を踏まえた就業上の意見を事業者に伝えます。
その内容には、勤務時間の調整、配置転換、休業・復職支援などが含まれます。
事業者としては、産業医の意見を参考に次のような対応を行います。
適切な就業措置による再発防止と職場定着の支援
健康配慮義務の履行(安全配慮義務の法的リスク回避)
健康経営の推進と従業員の安心感向上
産業医は、単に医師としてではなく、事業者のパートナーとしてストレスチェック制度全体に関与します。実施設計から面接指導、環境改善、就業措置まで、産業医の知見を活用することで、法令遵守と職場の健康づくりを両立できます。
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産業医の選任サポートはエムスリーヘルスデザインの「社外健康管理室」で
では、実際に産業医はどのように選べばよいのでしょうか。
エムスリーヘルスデザインの社外健康管理室では、産業医の選任サポートに加え、健康診断の受診率向上を目的とした啓発活動や、健診後の保健指導など、企業の健康管理をトータルで支援します。
社外健康管理室の特徴
1. オンラインを活用し、全国どこでも均一のサポートを提供
保健師・公認心理師・管理栄養士など、各分野の専門家が在籍。
動画通話・電話・メールを用いた保健指導や面談を行い、全国に拠点を持つ企業でも、オンラインを活用して均一で高品質なサポートを実現します。
2. 導入費・初期費用は0円。コスト削減と健康管理を両立
すべてオンラインで完結するため、大規模な設備投資や専門スタッフの常駐は不要です。
費用は 1人あたり月額398円~(※従業員数により変動)。
コストを抑えながら、専門職による確かな健康支援を受けられるのが「社外健康管理室」の強みです。
3. 定期的な情報発信で健康リスクを未然に防止
社員の健康維持・増進に向けて、日常的な健康リスクを減らす情報発信を行います。
健診後のフォローアップ、不調時の対応共有、メンタル・フィジカル両面の支援などを通じて、社員一人ひとりが安心して働ける環境づくりをサポートします。
エムスリーヘルスデザインの社外健康管理室は、産業医選任から日常の健康支援までをワンストップで実現する新しい健康管理のかたちです。
社外健康管理室が扱う課題
エムスリーヘルスデザインの社外健康管理室では、次のような課題を解決するお手伝いができます。
「人事・労務」の問題
業務量が多く健康管理に手が回らない
人事労務の業務範囲は広く、従業員の健康管理に注力することは難しい
法令内の対応が精一杯で、データ分析や健康改善・増進の施策などを始められていない
専門職を雇用するハードルが高い
健康管理に必要な知識は多岐にわたり、他業務も多くある中で専門の知識を習得し、対応するのは難しい
専門職を雇用しプロにお任せしたいが、常勤で雇用するほどではない
拠点ごとのサポート体制の偏りが生じてしまう
本社/本部では健康管理ができていても、小規模の事業場や営業所までは健康管理が行き届かない
事業所が多く、サポート内容が統一できていない
「従業員の健康管理・両立支援」の問題
業務量が多く両立支援に手をかけられない
人事労務の業務範囲は広く、従業員の健康管理・対応に注力は難しい
健康管理に必要な知識は多岐にわたり、他業務も多くある中で専門の知識を習得し、対応するのは難しい
健康問題に関して適切な相談先がない
身体や病気のことを誰かに相談したいが、誰に相談していいかわからない
病気があるから少し配慮してほしいが、わがままと思われるだろうか
退職が頭をよぎる
サポート方法や接し方がわからない
明らかに体調の悪いメンバーがいるが、どんなサポートをすべきか
就業と治療の両立をしてもらうにあたり、具体的にどのような配慮をすべきかわからない
このような課題がある企業様には、エムスリーヘルスデザインの社外健康管理室がおすすめです。
ストレスチェックチェックは外部委託できる
ストレスチェックが必要な会社の規模とは
ストレスチェックは、従業員が50人以上いる事業所では、労働安全衛生法によって実施が義務付けられてきました。さらに、2025年5月に行われた労働安全衛生法および作業環境測定法の改正により、2028年までに企業規模を問わず、すべての事業場でストレスチェックの実施が義務化されることが決まりました。
そのため、これまで努力義務とされていた従業員50人未満の事業所も、今後は実施体制を整える必要があります。
ストレスチェックは、その結果を労働基準監督署へ報告する義務があり、報告を怠ると法律により罰則が課せられます。
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参考:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)の概要」https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001497667.pdf
ストレスチェックの外部委託
社内でストレスチェックを完結させる方法はあります。しかし、実際にストレスチェックを導入しようとすると、調査票の作成や実施方法(紙面で行うかオンラインで行うか)の選定、さらに実施後の面接指導や集団分析の進め方など、検討すべき項目は多岐にわたります。
そのため、初めて取り組む事業場では、社内の担当者に十分な知識や経験がない場合、運用が負担になることも少なくありません。
こうした事情を踏まえ、ストレスチェックは外部機関に委託して実施することも可能です。
厚生労働省も、一定の条件のもとで外部への委託を正式に認めており、実務の効率化やプライバシー保護の観点からも推奨されています。
ストレスチェック又は面接指導は、事業場の状況を日頃から把握している当該事業場の産業医等が実施することが望ましいが、事業者は、必要に応じてストレスチェック又は面接指導の全部又は一部を外部機関に委託することも可能である。
引用:厚生労働省「心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001331248.pdf#page=17
分析および活用法のアドバイスまで対応できるストレスチェックサービス
ストレスチェックは、単に実施するだけでなく、集団分析を行うことで職場全体のストレス傾向を可視化し、具体的な改善施策につなげることができます。
しかし、これをすべて自社で完結させようとすると、担当部署の業務負担が大きくなり、専門的な知識や経験が求められる場面も少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、エムスリーヘルスデザインの「職場のストレスチェック+plus」 です。
初めて導入する企業でも扱いやすく、機能面も充実しています。主な特長は次の3点です。
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職場のストレスチェック+plus ― 3つの特長
① コストを抑えて導入可能
初導入の企業やコスト重視の事業場にも最適。手頃な料金設定で安心して始められます。
② 管理から分析までをシステムで完結
受検状況の管理、リマインド通知、集団分析、労基署提出用の報告書作成までをワンシステムで対応。担当者の手間を大幅に削減します。
③ 専門家によるフォロー体制
臨床心理士など専門資格を持つスタッフによるアフターフォローがオプションで利用可能。実施後のケアまでしっかりサポートします。
そのほかの充実機能
柔軟な実施方式:Web版・紙版・併用に対応
選べる設問数:57項目・80項目・カスタマイズ対応
多言語対応:英語版(紙形式)あり
結果活用も簡単:システム上で集団分析・面談申込が可能
スピード導入:最短10営業日でスタート
安心の実績:年間1,400社以上の導入企業
ストレスチェックの設計・運用・分析・報告までをワンストップで支援。
「職場のストレスチェック+plus」を導入することで、効率的かつ効果的な職場改善が実現します。
いまこそ、ストレスチェックを義務対応にとどめず、職場の成長につなげましょう。
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ストレスチェックの次のステップ —— EAP導入による包括的支援
ストレスチェックを実施した後、さらに一歩進んだ取り組みとして有効なのが EAP(従業員支援プログラム) です。
EAPは、メンタルヘルス不調の早期発見や職場改善だけでなく、従業員と組織の両面から健康を支援する総合的な仕組みです。
EAPでは、メンタルヘルス対策を以下の3段階で捉え、途切れのないサポートを提供します。
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一次予防(未然防止)
従業員へのメンタルヘルス教育、リテラシー向上研修、ハラスメント対策、過重労働防止など、職場環境の改善に重点を置きます。
二次予防(早期発見・早期対応)
不調のサインを示す従業員に対し、上司や専門スタッフが迅速に対応し、問題の深刻化を防ぎます。
三次予防(職場復帰支援)
休職した従業員の復職に際し、主治医や産業医と連携しながらスムーズな職場復帰を支援します。
このように、EAPはストレスチェックを起点としながら、予防から復職支援までを一貫して支える仕組みとして、真に働きやすい職場づくりを後押しします。
エムスリーヘルスデザインのEAPが選ばれる理由
弊社のEAPサービスは、長年の経験に基づく実績と高い顧客満足度を誇ります(契約継続率95%)。その主な特長は以下のとおりです。
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