アルバイトやパートの労働条件によっては健康診断を受診させる義務があります。また、費用負担も事業者が行うことが一般的です。そこで本記事では、アルバイトやパートの健康診断について詳しく解説します。実施条件やメリット、実施する前に確認するべき項目などを解説しているため、ぜひご覧ください。「健診業務の負担を減らすには?DXツールの成功事例」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します健康診断の対象となる労働者の条件アルバイトやパートでも労働期間や労働時間で一定の要件を満たした場合は、企業に健康診断の実施が義務づけられています。労働安全衛生法や労働安全衛生規定により、非正規労働者であっても常時使用する労働者に対して健康診断を行わなければならないことが定められています。アルバイトやパートのうち以下の条件を満たす場合、健康診断の実施が義務付けられます。1年以上の雇用契約をしている、または、雇用期間を定めていない場合すでに1年以上引き続いて雇用している場合1週間の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数 が、通常の労働者の4分の3以上である場合つまり、雇用期間が1年以上または1年以上を予定している場合で、1週間あたりの所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数が正社員の4分の3以上の際は健康診断の受診が必要です。実施するべき健康診断は、雇入れ時の健康診断と定期健康診断が代表的ですが、従事している業務によっては他の健康診断の受診も必要になります。実施しなければ法律違反となってしまうため注意しましょう。「健康診断事後措置で抑えるポイント」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します健康診断の実施前に確認すべき項目以下に当てはまる従業員は健康診断の受診者選定にあたって注意して判断する必要があります。特殊な業務の場合月により労働時間が変動する場合ダブルワークの場合学生の場合先述の雇用期間と雇用時間の条件を満たしていない従業員それぞれ詳しく説明します。特殊な業務の場合以下の2点の業務に労働者を従事させる場合は、健康診断の実施が必要です。有害業務特定業務それぞれ詳しく説明します。有害業務有害業務とは、鉛・放射線・特定の化学物質などの健康に有害なものを取り扱う、労働安全衛生法第66条第2項・第3項ならびに関連する政令・省令に詳細が定められた業務のことです。このような業務に従事している場合は、特殊健康診断の実施が必要です。特殊健康診断の実施頻度や受診すべき健康診断の項目は、業務内容により異なります。また、定期健康診断と特殊健康診断の検査項目は異なります。そこで、管理の簡易化を行うためにも、健康管理システム「ハピネスパートナーズ」の利用がおすすめです。ハピネスパートナーズは、労働者の業務歴の登録や編集・受診するべき健康診断の確認・その後の受診予定まで一括管理することが可能です。紙とは違いシステム上で一元管理できるため、健康診断の抜けや漏れなどのトラブルを未然に防止できます。また特殊健康診断を受診する時間も労働時間扱いとなるため 、業務時間内に行うか、業務時間外であれば割増賃金を払う必要がある点に注意しましょう。特定業務特定業務とは、高熱や寒冷業務・粉じん業務・深夜業などの健康に有害な影響を与える可能性のある、労働安全衛生規則第13条第1項第2号に定められた業務のことです。このような業務に従事している場合は、特定業務従事者健康診断の実施をする必要があります。特定業務従事者健康診断は、配置換えの際と6ヶ月以内に1度実施しなければなりません。月により労働時間が変動する場合月により労働時間が変動する場合は、必要に応じて労働基準監督署の監督課に相談しましょう。ダブルワークの場合健康診断の受診の条件を満たしている場合は、ダブルワークの場合でも健康診断が必要です。労働安全衛生法により、兼業や副業の場合でも健康診断の実施を義務付けられているからです。また、労働時間や労働期間は、会社が従業員に副業や兼業を命じているケース以外は、一般的には通算する必要はありません。そのため、通算して健康診断受診の対象となっていても必ずしも健康診断を受診できない点に注意しましょう。学生の場合学生でも、健康診断受診の条件を満たした場合は健康診断の実施が義務となります。もちろん、特殊健康診断や特定業務従事者健康診断も対象となります。学生であっても必ず実施しましょう。先述の労働期間と労働時間の条件を満たしていない従業員健康診断の対象ではない労働者はどのように取り扱えばよいのでしょうか?1年以上の勤務経験または勤務予定があり、1週間の所定労働時間が正社員の2分の1以上の場合は、健康診断の実施が望ましいとされています。また、労働時間が正社員の2分の1未満の場合の規定はありません。トラブルを未然に防ぐためにも、あらかじめ企業と労働者間で健康診断の有無の話し合いを行うことがおすすめです。健康診断の費用は原則企業負担ここでは、健康診断の費用について解説します。健康診断の費用健康診断中の給料それぞれ詳しく説明します。「そのまま使える受診勧奨&受診報告フォーマット」資料ダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します健康診断の費用健康診断の実施は企業の義務のため、費用は企業が負担するべきだとされています。健康診断の費用は保険適用外の自由診療のため医療機関によって変わり、5,000円から15,000円程度が相場です。また、労働者がオプション検査を望む場合は、オプションの費用は労働者の自己負担となります。健康診断中の給料健康診断中の給料も、健康診断費用と同様に企業で負担するべきだとされています。しかしながら、給料を支払うことは義務ではないため企業と労働者間で定めるものとされています。しかし、労働者の健康の確保は、事業の円滑な運営のためにも不可欠であることを考慮すると企業が支払うことが推奨されています。アルバイトやパートが健康診断を受診するメリットアルバイトやパートが健康診断を受診するメリットは、以下の通りです。健康経営の推進労働生産性の向上企業イメージの向上それぞれ詳しく説明します。「健診業務の負担を減らすには?DXツールの成功事例」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します健康経営の推進健康経営とは、経営的な視点で労働者の健康に関する取り組みを戦略的に実施する経営手法のことです。健康診断により、疾患の予防や病気の早期発見が行えます。労働者に異常の所見が見られた場合は、対策することで労働者への負担軽減を計れるほか、職場環境の改善も行えるため健康経営の推進につながるでしょう。また、2016年より健康経営優良法人認定制度ができ、企業は認定されることで労働者の健康増進に取り組んでいることを社会に示せます。健康経営優良法人の認定条件として、労働者の健康診断の実施かつ高受診率 があるため、漏らさず実施しましょう。労働生産性の向上健康診断を行うことで、労働者の健康状態の把握ができ、万が一病気が発覚したとしても早期に対応することが可能です。また、健康診断の結果で異常の所見が見られた場合は事後措置として作業内容の変更や労働時間の短縮などを行い、労働者を更なる健康被害から守ることができます。労働者が健康であり長期的に勤務してもらえると、新たな採用を行う必要がなくコストが削減できるほか、労働生産性の向上が期待できます。さらに労働者の健康診断の結果を分析することにより、労働環境の問題が見つかれば、ただちに改善することができます。同じ仕事に取り組む複数の労働者に異常の所見が見られた場合は、労働環境の見直しを行いましょう。労働環境が改善されると、長期的な雇用につながることや働きやすい職場になるなどのメリットが生まれます。企業イメージの向上アルバイトやパートにも企業負担で健康診断の実施していることを打ち出せば、企業イメージの向上につながるメリットがあります。他の企業との差別化も行えるため、採用力の向上や採用コストの負担減少にもつながるでしょう。アルバイトやパートが健康診断を受診するデメリットアルバイトやパートが健康診断を受診するデメリットは、以下の通りです。経費の増加管理の負担の増加それぞれ詳しく説明します。「そのまま使える受診勧奨&受診報告フォーマット」資料ダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します経費の増加健康診断費用は、企業が負担するべきだとされているため、経費の負担が大きくなるデメリットがあります。なるべく経費の負担を下げるためにも、補助金や助成金を活用しましょう。管理の負担の増大アルバイトやパートも健康診断の対象となり健康診断を実施する人数が増えると、受診案内や医療機関への手続きなどの健康診断にまつわる業務が増加します。健康診断を効率よくスムーズに行う方法正社員だけではなく、パートやアルバイトの健康診断も行わなければいけないため、事業所には多くの負担がかかってしまいます。ここでは、健康診断を効率よくスムーズに行う方法を紹介します。ペーパーレス化する外部委託するそれぞれ詳しくみていきましょう。ペーパーレス化する書類で管理していたものをペーパーレス化することで、全従業員の健康診断に関する情報を一元管理できるため、健康診断をスムーズに行えます。また、ペーパーレス化する際には、健康管理システムの利用がおすすめです。健康管理システムでは、健康診断結果を管理できるだけではなく、健康診断の受診の予約や健康診断未受診の労働者へのリマインドなどが行えます。外部委託する健康診断において、以下のような業務を外部委託することができます。複数の医療機関との契約日程やコース内容の調整予約管理や受診状況の確認医療機関が発行した請求書処理立替支払い健康診断にまつわる膨大な作業を外部委託することで、担当者の負担は大幅に軽減されるでしょう。まとめアルバイトやパートのうち対象者の健康診断実施は企業の義務のため、必ず行いましょう。また、健康診断の対象となる労働者は雇用期間や雇用時間により条件があるため、あらかじめ確認が必要です。健康診断の実施は、企業の費用負担となる場合が多いです。実施後に異常の所見が見られた労働者には、労働者との話し合いを行い、作業内容の変更や就業時間短縮などの事後措置を行いましょう。「健康診断事後措置で抑えるポイント」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します