リテンションマネジメントとは?人材の定着を促す4ステップを解説 読み込まれました

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公開日:

2026/01/27

更新日:

2026/03/13

リテンションマネジメントとは?人材の定着を促す4ステップを解説

上田莉子(産業医)

リテンションマネジメントとは?人材の定着を促す4ステップを解説

人材の定着に向けて企業ができること

人材の定着が重要だと分かっていても「なぜ辞めるのか」「どこに手を打てばよいのか」が見えない。そんな状態に陥っている企業は少なくありません。

採用が年々難しくなるなか、「いかに人を採るか」以上に、「いかに人を辞めさせないか」が企業の重要な課題となっています。新たな人材を確保できても、定着しなければ現場の負担は増え、管理職や人事部門の疲弊にもつながります。その結果、組織全体の生産性やエンゲージメントが低下するという悪循環に陥ることも少なくありません。

特に以下のような企業では、リテンションマネジメントの必要性が顕在化しやすくなります。

  • 専門職・代替のきかない人材が多い

  • 採用が難しく、欠員が現場に直結する

  • 休職やメンタル不調が繰り返されている

  • 管理職が現場業務で手一杯になっている

こうした課題に対する一つの答えが、社員の定着を戦略的に考える「リテンションマネジメント」です。本記事では、その必要性と、企業として取り組むべき視点について解説します。

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関連記事:【人材定着】採用より高コスパな離職防止策|ストレスチェックでリスクを予知

リテンションマネジメントとは

リテンションマネジメント(Retention Management)とは、従業員が組織に定着し、長くいきいきと働き続けられるようにするための戦略的な人材マネジメントのことです。

単に「離職を防ぐ」だけでなく、エンゲージメント・パフォーマンス・健康を維持しながら人材価値を高めることが目的です。

離職防止との違い

離職防止とリテンションマネジメントでは、ニュアンスと仕組みの違いがあります。

離職防止は問題が起きてから対応し、辞めないよう引き留める手段であり、また、個別対応が中心です。一方で、リテンションマネジメントは、予防的・継続的に行う対策で、「働き続けたい状態をつくる」という組織設計・制度設計が中心といえます。

リテンションマネジメントが特に有効な企業

リテンションマネジメントはあらゆる組織に求められますが、特にその導入効果が顕著に現れる企業には共通点があります。ここでは、優先的に取り組むべき企業の特徴を解説します。

  • 人材の代替が難しい企業

    医療職、研究職、ITエンジニア、コンサルタントなどの専門職・有資格者が多い企業で、育成に時間・コストがかかり、属人化した業務が多い場合、リテンションマネジメントが特に有効である可能性があります。1人の離職が業務停止・品質低下・他職員への負荷増大に直結するため、リテンションマネジメントとしての定着施策の費用対効果が非常に高いためです。

  • 採用が慢性的に難しい企業

    都市部から離れた地方など過疎地域にある、夜勤や交代制など不規則な勤務を扱う企業でも、リテンションマネジメントが効果的です。こうした企業、医療・介護・運輸などでは特に、業界全体が人手不足なことも多いです。

    「辞めたら補充できない」ため、採用より定着のほうが現実的な経営戦略になりえます。

  • メンタルヘルス不調・休職が発生しやすい企業

    責任が重く、感情労働が多い企業で、完璧主義・使命感が強い文化のある企業では、リテンションマネジメントが有効です。休職から復帰し、再休職して離職してしまうような悪循環を防ぐには、予防的マネジメントが必須です。なおこうした場合には、ストレスチェックやEAP、ラインケアなども有効といえます。

  • 管理職が「現場プレイヤー」を兼ねている企業

    こうした企業では、管理職が多忙となり、部下ケアが後回しになり、マネジメント教育が不十分になりがちです。「気合・根性」に頼るような文化が散見される場合もあります。なお、この場合には、リテンションマネジメントの他に1on1、相談導線、外部支援により管理職個人の能力差を補うことができるでしょう。

他にも、人間関係・上司との関係が離職理由になりやすい企業や、業務量・役割が不明確で、職員が評価への不満を持っている場合、成長フェーズ・変革期にあり不安や摩擦が起こりやすい企業でも、リテンションマネジメントの成果が出やすいといえます。

まとめると、以下に多く当てはまる企業ほど、リテンションマネジメントは有効です。

  • 人材の入れ替えが難しい

  • 採用より定着が重要

  • 離職理由が職場環境にある

  • 休職・再休職が課題

  • 管理職が疲弊している

  • 組織が変化の途中にある

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4ステップで行うリテンションマネジメント

では、実際のリテンションマネジメントの進め方に移りましょう。まず、リテンションマネジメントの全貌についてご説明します。

  1. 現状を知る(可視化)

  2. 課題を特定する(分析)

  3. 仕組みをつくる(制度・支援)

  4. 回し続ける(運用・改善)

それでは、順にご説明します。

STEP1 現状を知る(可視化)

リテンションマネジメントを始める場合は、まず情報収集から始めます。「感覚」ではなく、データと事実で把握することがポイントです。

収集すべき情報の内容は、次の通りです。

  • 離職率・早期離職率の把握

  • 休職・再休職の件数と理由

  • 残業時間・有給取得率

  • ハラスメント相談・メンタル不調の傾向

情報収集に有効な手段として、

  • 集団分析を含むストレスチェック

  • 従業員アンケート

  • 1on1での定性情報収集

が挙げられます。こうして、どこにリテンションリスク(Retention Risk:人が定着せずに離れてしまうリスク)があるかを見える化します。しかし、こうした多角的なデータ収集・一元管理をExcelや手作業で行うには膨大な工数がかかります。エムスリーヘルスデザインの健康管理システム「ハピネスパートナーズ」は、点在する健康データを一元管理し、健診業務の事務工数を最大87%削減 。健康経営の可視化を最小限の負担で実現します。

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STEP2 課題を特定する(分析)

次に、集めた情報から見える課題を特定していきます。この際に、課題を「個人の問題」にせず、課題は「構造」にあると捉えることが重要です。

分析の視点は、特定部署に偏っていないかに注意し、上司・業務内容・評価との関連に配慮します。休職・離職の直前サインがあれば、そこにも注目します。

よくある課題として、業務量が不明確であることや、役割と期待値のズレがある場合があります。また、相談先が上司しかない場合や、管理職が疲弊している場合もリテンションリスクとなりやすいです。

STEP3 仕組みをつくる(制度・支援)

さて、ここからがリテンションマネジメントの核です。

課題が特定できたら、日常的なコミュニケーションや相談導線の複線化、メンタルヘルス対策、休職・復職支援の整備などを行い「困ってから」ではなく「困る前」に支援が届く状態をつくります。ひとつずつご説明します。

  • 日常的なコミュニケーション

定期的な1対1の面談を評価面談とは別枠で実施し、状態確認+業務調整を行います。

  • 相談導線の複線化

上司以外に相談できる窓口を整備します。EAP(外部相談)による早期相談窓口の導入など匿名・非評価の仕組みにつなげられるとさらに効果的です。

例えば、エムスリーヘルスデザインのEAPサービスなら、従業員本人だけでなくご家族も利用可能で、相談回数も無制限です。臨床心理士等の専門家が24時間365日(電話・Web)体制で伴走するため、社内では拾いきれない予兆を早期にキャッチできます。

  • メンタルヘルス対策

法令を遵守し、ストレスチェックの定期実施を行います。この際、高ストレス者への面談導線を確保しましょう。ストレスチェック結果の職場改善への活用が行えるとなおよいでしょう。

  • 休職・復職支援プログラムの整備

休職中の連絡ルールを明確化し、休職者が復職しやすいように橋渡しをしましょう。また、段階的復職や再休職防止のフォローも欠かせません。

このように、リテンションリスクとなりうる箇所に応じて対策を打ちましょう。リテンションリスクの察知やケアには、他にも、管理職向けラインケア研修などが効果的な場合があります。

STEP4 回し続ける(運用・改善)

制度は作って終わりではありません。

ストレスチェック結果の年次比較や離職・休職理由の振り返り、管理職へのフィードバック、職場環境改善のPDCAは定期的に行いましょう。

この際に、管理職に丸投げしないことが重要です人事・産業医・外部支援と連携し、小さな改善を積み重ねてリテンションリスクを小さくしていきましょう。

辞めそうな人だけを見たり、管理職の善意に依存すること、また、EAPを導入しただけで満足する、ストレスチェックを実施義務で終わらせ分析や職場改善には触れないなどはリテンションリスクを高めます。

「文化と制度」を整え、育むことが、リテンションマネジメントの真髄です。

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集団分析まで行える「職場のストレスチェック+plus」で職員が離職しない土壌を育む

年1回のストレスチェックにおいて、高ストレス者への対応と、結果分析による職場のストレスの程度の把握を行うことで、大きなストレスがかかっている職員や部署を把握し、職場環境の改善や早期のケアにつなげることで、メンタルヘルス不調による休職や離職を未然に防ぐ、組織の土壌づくりをサポートします。

また、厚生労働省の検討会において、50人未満の事業場についてもストレスチェック実施が義務化する方針が報告書に盛り込まれました。今後数年以内での法改正と施行が見込まれており、早期の体制整備が推奨されます。今後数年以内での法改正が見込まれており、早期の準備が推奨されます。

ストレスチェック事業を開始して30年以上、年間1,400社、約35万人の導入実績を誇るエムスリーヘルスデザインは、ストレスチェックの委託サービスを提供しております。職場のストレスチェック+plusでは、単に検査を行うだけではありません。その結果を活かしてメンタルヘルス不調による休職をできるだけ防ぐために、臨床心理士などの専門家による実践的なアフターフォローを提供しています。結果を活かし、組織課題の把握や環境改善を通じて、働きやすい職場環境の構築を支援します。

主な支援内容は次の3つです。

アナリストレポート

経験豊富な心理職スタッフが、ストレスチェックの集計結果を分析し、課題に応じた改善プランを提案します。

また、安全衛生委員会などでのオンライン報告会にも対応しており、現場での共有・議論をスムーズに進めることができます。

オンラインセミナー

企業や官公庁での研修実績を持つ講師陣が、ヘルスリテラシー向上を目的とした教育プログラムを実施します。

内容は職場の課題に合わせてカスタマイズが可能で、たとえば次のようなテーマが人気です。

  • 職場メンタルヘルスと管理職の役割

  • ストレスマネジメントの基本と実践方法

  • EAPサービス(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)

心理・医療・産業分野の専門家チームが、従業員と組織の両面から健康を支える仕組みづくりを包括的にサポートします。

相談体制の整備や教育、意識啓発まで、継続的に支援を行います。

ストレスチェックは「実施すること」が目的ではありません。

結果をどう活かすかこそが、従業員の健康を守り、働きやすい職場をつくるための鍵です。

「職場のストレスチェック+plus」なら、検査から職場改善、教育までを一括で支援。

法改正への対応準備や、従業員のメンタルヘルス対策にお悩みの方は、累計導入実績豊富なエムスリーヘルスデザインへご相談ください。貴社の規模や課題に合わせた最適なプランを無料でご提案いたします。

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メンタルヘルス不調の早期発見およびケアにはエムスリーヘルスデザインのEAP

また、外部資源としておすすめなのが、エムスリーヘルスデザインのEAPサービスです。

エムスリーヘルスデザインでは、ストレスチェック委託と併用できるEAPサービスを提供できます。エムスリーヘルスデザインのEAPサービスでは、メンタル不調の予防と早期対応に特に力を入れています。

まず、人事・管理職の方々には、専任の心理士が企業や組織の環境改善について具体的な提言を行います。さらに、メンタル面に課題を感じながら働く従業員に対し、専門家とのカウンセリングを通じて心の健康維持や早期の適切な対応をサポートします。

また、ストレスチェック後の集団分析結果や現場の課題を踏まえた研修プログラムも提供。ラインケアに特化した内容はもちろん、セルフケアまで幅広くカバーします。企業・官公庁での豊富な研修実績を持つスタッフが、最適な内容で健康経営を力強く支援します。

提供サービスの概要

  • 専門家による相談対応

公認心理師など資格を持つカウンセラーが、従業員の相談に応じ、安心できる支援を行います。

  • 人事・産業医との協働

個人対応にとどまらず、職場環境の改善へとつなげる仕組みを構築。

  • ストレスチェックとの連動

制度導入後の高ストレス者面談や職場改善まで一貫してサポートします。

充実したサポート体制

  • メンタルヘルス以外の問題も回数無制限で相談加納

仕事の悩みだけでなく、家庭や健康、経済面など、メンタルヘルス以外の諸問題についても回数無制限で相談いただけます。

  • 専門家(国際EAPコンサルタント・臨床心理士・公認心理師など)が直接対応

  • 必要に応じて適切な専門機関へ紹介

  • 大阪・京都エリアでは訪問対応も可能

全国の主要エリアに対応しており、対面でのカウンセリングや訪問支援も柔軟に相談可能です 。

職場復帰支援も万全

事業場内のご担当者やご家族、主治医と連携し、円滑な職場復帰をサポートします。

  • 本人へのカウンセリング

  • 復職に向けた受け入れ態勢整備への助言・提案

  • 本人・上司・人事などを交えた復職前面談

従業員の健康を守ることは、組織の成長を支える最も確かな投資です。

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