従業員50人未満の企業が守るべき健康診断と就業判定のポイント 読み込まれました

健康診断

公開日:

2025/02/10

更新日:

2025/11/21

従業員50人未満の企業が守るべき健康診断と就業判定のポイント

エムスリーヘルスデザイン編集部(産業医監修)

従業員50人未満の企業が守るべき健康診断と就業判定のポイント

従業員が50人未満の事業所は健康診断の義務はないと考えておられる方は多いようですが、これは誤解です。実際には50人未満の事業所でも健康診断の実施は義務です。

50人未満の事業所も健康診断、さらにはその後の就業判定も法律に定められています。その点を踏まえ、健康診断と就業判定の重要性や法的見地について解説していきましょう。

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健康診断と就業判定の重要性

健康診断と就業判定は事業所規模の大小を問わず、1年以内に1度実施する必要があり、健康診断の種別によっては、半年以内ごとに1回実施します。つまり、50人未満の事業所でも実施しなければなりません。健康診断は労働安全衛生法第66条、健康診断後の就労判定は安全衛生法第66条の5 で事業者に課せられた義務である「健康診断実施後の措置」に該当するもので、それぞれ法的根拠を持つものです。

そのため、「行うか・行わないか」の選択肢はなく、実施しなければならないものです。

就業判定とは?

就業判定とは、健康診断の結果を受け、従業員の就業上の措置を産業医が判断するものです。

事業者はこの判定や勧告をふまえた上で、最終的に就業上の措置を決定します。

就業判定の流れとしては下記のとおりです。

  • 健康診断の実施

  • 健康診断結果の受領

  • 健康診断結果を従業員に通知

  • 医師・歯科医師の意見聴取を実施

  • 事後措置の決定

労働安全衛生規則第51条の2に、健康診断の実施日から3ヶ月以内に医師等からの意見聴取を行うことが義務付けられています。

50人未満の事業者の場合、産業医を選任する必要がないため、地域産業保健センターでの就業判定も可能です。ただし、地域産業保健センターでの判定には利用制限がある場合があります。

また、多くの企業が利用するため、就業判定に時間がかかるケースや、断られるケースも考えられます。

判定区分は下記の3つに分類されています。

  • 通常勤務

  • 就業制限

  • 要休業

通常勤務に関しては概ね問題ありませんが、就業制限は勤務に制限がかけられます。具体的には労働時間の短縮、出張制限、時間外労働制限、労働負荷制限、作業内容の変更、就業場所の変更や深夜作業の減少、昼間勤務への転換等です。

引用:https://jsite.mhlw.go.jp/akita-roudoukyoku/library/akita-roudoukyoku/seido/anzen/jigosochi220119.pdf

要休業の場合、医療機関への受診や治療を推奨し、療養させる必要があります。

ただし、就業措置の決定前には、十分な産業医や従業員と話し合いを重視します。

また、就業措置は永続的なものではありません。従業員の体調が良好となれば変更されます。

50人未満の企業に求められる具体的な対応

「50人未満の事業所は健康診断や就業判定が不要」との声が聞きますが、これは健康診断や就業判定ではなく、報告の必要性がない点から「不要」だと勘違いされています。

また、50人未満の事業所は産業医の選任義務がないため、産業医がいない状態でも法律違反ではありません。

しかし、50人未満の事業所ではあっても安全配慮義務や労働安全衛生法の遵守が求められている点から、基本的に「行うべきもの」だと考えてよいでしょう。

健康診断を怠った場合のリスク

労働安全衛生法第120条で、事業所が健康診断を実施しなかった場合、金50万円以下の罰則の対象になることが、さらに結果を従業員に通知しなかった場合、及び結果を適切に記録しなかった場合も、金50万円以下の罰則の対象になることが定められています。いずれも従業員数に関係なく罰則の適用となります。

50人未満の事業者が直面する健康診断・就業判定の課題

50人未満の事業者が直面する健康診断・就業判定の課題として、主に以下の3点が挙げられます。

  • リソース不足による対応の遅れ

  • 健康診断や就業判定を行う際のコスト

  • 就業判定における専門知識の不足

それぞれについて、詳しく解説していきましょう。

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リソース不足による対応の遅れ

健康診断・就業判定、ひいては関連業務にもリソースが必要です。

50人未満の事業所の場合、産業医の選任は不要ではありますが、健康診断・就業判定いずれも実施が必要です。

医療機関や依頼する産業医の選任にはリソースが必要となり、健康診断では既存従業員が健康診断を受ける際には業務を離れ、健康診断を受けてもらうことになるため、事業リソースが低下します。

そのため、従業員が好きな時に健康診断を受けてもらうのではなく、事業における人的リソースとの兼ね合いを踏まえて健康診断を受けてもらうよう調整する必要があります。

健康診断や就業判定を行う際のコスト

健康診断や就業判定は法律で定められている義務であり、原則費用は健康診断・就業判定を行う事業者側が負担します。この点は雇入れ時の健康診断、定期健康診断、特定業務従事者の健康診断、海外派遣労働者の健康診断、給食従業員の検便などの一般健康診断も特殊健康診断も共通です。

もちろん経費計上が可能です。健康診断・就業判定にかかった費用は福利厚生費としての計上が可能ではありますが、先立つものがなければ支払うことはできません。

特に50人未満の事業所では健康診断・就業判定を行うための費用が大きな負担となる可能性があります。

しかし、繰り返しになりますが健康診断・就業判定は法律で定められている義務です。例えコスト不足ではあっても健康診断・就業判定を行わなかった場合、法律違反となるので気を付けましょう。

就業判定における専門知識の不足

健康診断や就業判定は法律で定められている義務ですが、その結果を基に判断するのは会社です。50人未満の事業所では、産業医など健康診断や就業判定に関する知識に長けた人員がいないことも多いです。

健康診断を適切に行ったものの、それらの結果を見て適切な判断ができなければせっかくの健康診断の意味合いが薄れてしまいます。

50人未満の事業者の健康診断・就業判定問題の解決策

50人未満の事業所が抱えている健康診断や就業判定の課題解決のための方法として、以下の3つの方法が挙げられます。

  • 地域の産業医や外部委託サービスの活用

  • アウトソーシング

  • ITツール・システムの導入

それぞれについて、メリット・デメリットを含めて詳しく解説していきましょう。

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地域の産業医や外部委託サービスの活用

自社だけで確保することが難しい50人未満の事業所は、健康診断や就業判定を外部に委託するのも手段の一つです。

地域の産業医や外部委託サービスを活用することで、コストこそかかりますが自社の人的リソースを消費することはありません。

各都道府県で健康診断が実施されています。これらを上手く活用することで、「必要な時だけ活用する」が可能になります。

注意点として、必ず利用できるとは限らない点が挙げられます。外部委託サービスを頼る50人未満の事業所や中小企業は多々あります。医療機関や外部委託サービスの状況によっては後回しになったり、あるいは忙しいからと依頼を断られるケースも懸念されます。

アウトソーシング

健康診断のアウトソーシングは、健康診断業務の専門業者に任せることです。

こちらも人的リソースを消費することなく、健康診断や就業判定を行うことができる点がメリットです。

アウトソーシングの業者は健康診断や就業判定に関する専門的な知識を持っているため、依頼することで確度の高い健康診断業務を行ってくれることでしょう。

ただしいくつか注意点があります。

まずは情報漏洩リスクです。自社の情報をアウトソーシング業者に委ねることになるため、多くの情報を知られることになります。

さらには費用に幅があります。この点は業者次第で、元々の値段は高いものの追加費用が安い業者もあれば、逆に元々の値段が安いものの、オプション費用を高く設定する業者もいます。

これらを含め、自社にマッチした適切なアウトソーシングを選ぶ必要があります。

ITツール・システムの導入

健康管理や就業判定を含めた健康管理に関するITツール・システムを導入することで、健康管理業務の効率化・省人化が実現します。

データで保管することで、紙よりも利便性が高く、かつ健康診断の電子申請義務化にも対応できる点や、属人性を排し、誰もが扱える環境を整備できます。

一方で、健康管理システムは多数登場しています。そのため、「どの健康管理システムを選ぶのか」を考慮する必要があります。

機能や費用、サポートの有無や自社との相性等を考慮し、選ぶ必要があります。

特にシステムは使いこなしてこそです。「自社の社員が使いこなせるのか」が重要なポイントとなります。

健康管理システムに迷ったらおすすめは「ハピネスパートナーズ」

健康管理システムは多々あるとお伝えしましたが、その中から規模を問わずに多くの企業・事業所におすすめがハピネスパートナーズです。

ハピネスパートナーズの強みとして、以下の点が挙げられます。

  • 紙からのデータ移行作業をサポート

  • 集計・結果管理

  • 保健指導・健康増進施策

それぞれについて、詳しく紹介していきましょう。

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紙からのデータ移行作業をサポート

健康管理システムを導入すると、まずはそれまで紙で保管していた各種データをシステムに移行しなければなりませんが、システムやPC操作に不安な環境の場合、システムを使いこなす前のデータ移行の段階でつまづいてしまう可能性があります。

その点ハピネスパートナーズでは紙からのデータ移行作業をサポートしています。そのため、「移行が難しくて使いこなせない」は、ハピネスパートナーズでは起こりにくいです。

また、紙からのデータ移行だけではなくレクチャー会やアフターフォローなどを用意しています。決して「導入して終わり」「導入した後は自分たちだけで運用する」システムではなく、ハピネスパートナーズが真摯に向き合ってくれます。

集計・結果管理

ハピネスパートナーズでは集計・結果管理機能として、下記の機能を備えています。

  • 健診受診状況の把握

  • 特殊業務歴の管理

  • 過去データ取り込み

  • 労働・残業時間管理

  • 産業医面談データの管理・効率化

  • 紙で印刷可能

  • ストレスチェック結果閲覧

  • 健診予約

  • 結果処理

  • 請求代行

健康診断や就業判定の結果を従業員毎に記録できる点はもちろん、プライバシーへの配慮として機能ごとに閲覧できる人間を制限できます。決して「誰ででも全部閲覧できる」ではなく、それぞれ個別に制限できるため、情報漏洩リスクを限りなく低減します。

これらの機能を使いこなすことで企業・事業所の保険業務負担の効率化をもたらします。

保健指導・健康増進施策

ハピネスパートナーズでは保健指導・健康増進施策として、下記の機能が搭載されています。

  • 労働基準監督署への報告書(以下、労基報告書)の自動作成

  • 要面談・再検査推奨者への通知

  • 健診結果を元に従業員の健康評価をスコア化

  • 健康診断のデータ化による個人・全社・組織ごとの課題抽出

  • ストレスチェックテスト

  • 高ストレス者の抽出

これらにより、従業員のより効率的な健康管理、さらにはよりよい職場環境づくりに寄与します。

中でも心強い機能として労基報告書の自動作成が挙げられます。令和7年1月1日より、定期健康診断報告書の届出の電子化が義務化されました。

これまで紙で管理・申請していた企業・事業所にとっては大きな負担ではありますが、労基報告書自動作成のあるハピネスパートナーズでは、システム側で自動で報告書を作成できるため、電子化負担や書類作成負担を軽減できます。

まとめ

健康診断や就業判定は50人未満の事業所でも法律で定められている義務であり、「行うか・行わないか」の選択肢はありません。必ず行わなければならないものですが、50人未満の事業所では課題があるのも事実です。

しかし、どのような事情があるにせよ法律で定められている以上、行わなければならないものです。

課題解決のための方法は多々ありますので、自社にマッチした方法で課題を解決しつつ、健康診断や就業判定を行い、届出を行いましょう。

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