健康診断結果を保存する場合、原本・コピーのどちらが良いのかで悩んでいる会社が多いようです。そこで健康診断結果はどちらで保存・保管すべきか、保存・管理ルール、さらには注意点などを併せて解説します。健康診断結果の保管・保存で悩んでいる会社は是非ご覧ください。「健診業務の負担を減らすには?DXツールの成功事例」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します健康診断の結果はコピーと原本どちらを会社で控えるべき?結論からお伝えすると、健康診断結果の保存はコピーでも全く問題ありません。また、紙のコピーだけではなく電子データとして残す形でも問題ありません。電子データとして残すことが可能な理由は厚生労働省の「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令について」に記載されています。ここでは電磁的記録についての記述があります。電磁的記録の例として、下記が挙げられます。パソコンで作成したデータDVD、HDDに保存されているデータサーバー上に保存されているデータ紙・書類をスキャンして電子化されたデータ原本にせよコピーにせよ、紙での保管が認められていますので、電磁的記録に該当しない「紙のコピー」での保管でも問題ありません。「そのまま使える受診勧奨&受診報告フォーマット」資料ダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します原本を会社が保管するのは適切か?結論からお伝えすると違法ではありません。会社が健康診断結果の原本を保管しても法に問われることはありませんが、一般的に、会社は健康診断結果のコピーを保管する傾向にあります。これは従業員が転職する場合や医療機関に提出しなければならない場合、会社が原本を保管しているとその都度、会社に原本を渡してもらうよう手続きを取る手間が生じるためです。原本での保管は違法ではありませんが、手間や情報の取り扱い観点からコピーの方が会社にとってはメリットがあります。健康診断結果の保存・管理ルール健康診断結果はコピーでの保管も全く問題ありませんが、他にも下記の注意点が挙げられます。健康診断結果の保存期間健康診断結果の保存内容健康診断結果の保存方法健康診断結果の保存対象者それぞれについて、詳しく解説していきましょう。健康診断結果の保存期間従業員の同意の下、健康診断結果記録を保存することは労働安全衛生法にて規定されています。さらには保存期間も定められています。主な健康診断の保存期間は以下のとおりです。一般健康診断:5年間有機溶剤健康診断:5年間鉛健康診断:5年間四アルキル鉛健康診断:5年間特定化学物質健康診断:5年間高気圧業務健康診断:5年間じん肺健康診断:7年間特定管理物質にかかる特殊健康診断:業務に従事した日を起算日として30年間、30年経過後は5年間電離放射線健康診断:30年間除染等電離放射線健康診断:30年間石綿健康診断:業務に従事しなくなった日を起算日として40年間上記期間が経過した後も保管を継続することをおすすめしますが、保管の継続、さらには二次健康診断や再検査の結果の保管も法律で定められたものではありません。しかし保管を継続することで、従業員のより継続的・長期的な健康管理が可能になります。健康診断結果の保存内容健康診断の項目は11の法定項目があります。それらの結果の保存が法律によって定められています。11の項目は以下のとおりです。既往歴及び業務歴の調査自覚症状及び他覚症状の有無の検査身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査胸部エックス線検査及び喀痰検査血圧の測定貧血検査(血色素量及び赤血球数)肝機能検査(AST(GOT))、ALT(GPT)、γ-GTP)血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)血糖検査尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)心電図検査上記の検査項目の結果に関しては必ず保管しなければならないものです。一方、上記以外の法定外項目に関しては会社は保存義務がありません。従業員側も、結果報告義務はありません。より広範囲な健康管理を行いたい場合、法定外項目に関しても従業員協力の下、結果の管理を行った方が良いのですが、法定外項目の検査結果は要配慮個人情報に分類されるものです。従業員本人の同意が必要であるとともに、丁重・厳重な管理が求められます。健康診断結果の保存方法保存方法は紙媒体でも電子データでも問題はありません。2020年の労働安全衛生法の改正により、電子データでの保存の難易度が低下しました。それまでは電子データ保存ではあっても医師の押印が必要であり、医師の押印が無い電子データでは実効力がなかったため、医師の押印を含めた電子データの作成が少々手間のかかるものでした。しかし2020年の法改正により、医師の押印が不要となったことで電子データの作成・保存も容易となりました。健康診断結果の保存対象者健康診断結果の保存対象者は従業員全員です。企業が従業員に対し、健康診断を受診させることは法律で定められています。そして、法律では健康診断結果を保管することも義務付けられています。注意点として、退職者が含まれる点が挙げられます。退職者の健康情報の取り扱いにおいても、現在雇用している従業員と同じように法律で定められた期間において丁重・厳重な保管が求められています。健康診断結果の取り扱いで注意する3つのポイント健康診断結果の取り扱いで注意するポイントとして、以下の3つが挙げられます。誰が健診結果を閲覧して良いのか受診を拒む従業員への対応再検査時は会社で費用を負担すべきか上記に関しては「知らなかった」「決めていなかった」が大きなトラブルを招くリスクもあるため、必ず把握・周知徹底しておきましょう。「健康診断事後措置で抑えるポイント」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します誰が健診結果を閲覧して良いのか健康診断の結果は、個人情報の中でも特に慎重な取り扱いが求められる「要配慮個人情報」に該当します。そのため誰でも自由に閲覧できる環境に置くのではなく、厳格な管理が必要です。具体的には、産業医・保健師などの産業保健スタッフや、人事労務担当者など、限られた人のみが閲覧できるようにすることが重要です。健康診断結果の取り扱いに関しては、安全衛生委員会で労使間の合意を得た上で、適切な管理方針を策定し、就業規則や社内規程に明文化しておくと、トラブル防止につながります。具体的な健康診断結果の保管・管理方法について、例えば、紙媒体で保管する場合は施錠可能なキャビネットに保管し、電子データの場合はアクセス制限を設けるなどの対策が推奨されます。従業員のプライバシーを守るためにも、適切な取り扱いルールを徹底しましょう。受診を拒む従業員への対応企業が従業員に健康診断を受診させることは法律で定められており、従業員の健康診断を受診がなかった場合は罰則もあります。これらの特性から企業側が従業員に健康診断を受けること、健康診断の結果の提出を命じることができますが、健康環境のためには命令ではなく、円滑なコミュニケーションを取り、従業員が納得して健康診断を受診して、結果を提出することが望ましいです。なぜ健康診断が大切なのか、健康診断を受診してもらうことが法律だけではなく、会社や従業員にどのような好影響をもたらすのかなどを説明するとよいでしょう。再検査時は会社で費用を負担すべきか再検査が必要になった場合、基本的にはその費用は個人が負担することになります。これは健康診断において再検査が指示された場合、通常は従業員自身の責任で行うためです。ただし産業医が、業務に関連した健康上の理由で再検査を指示した場合、会社が費用を負担するケースもあります。このように、再検査の費用負担については指示の内容や状況によって変わることを認識しておきましょう。健康診断結果の保存は電子データが望ましい理由2020年の法改正の結果、健康診断結果は紙媒体よりもデータで保存するメリットが増えました。主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。紙によるファイリング作業の手間や保管場所の削減を実現一元管理によるスムーズな情報連携経時的にデータを確認できることで、健康リスクの早期発見や予測・分析が可能これらについて、詳しく解説していきましょう。「健診業務の負担を減らすには?DXツールの成功事例」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します紙によるファイリング作業の手間や保管場所の削減を実現紙で健康診断結果を保管する場合、ファイリング作業や保管スペースの確保が大きな負担となります。大量の紙の書類を整理し、必要に応じて引き出す作業は手間がかかり、時間も取られてしまいます。さらに、保管場所を確保するためのスペースも必要です。電子データの管理であれば、これらのコスト削減が可能です。一元管理によるスムーズな情報連携もデータで保管するメリットです。紙媒体での管理は、手間とコストがかかるだけでなく、検索性が悪く、情報を迅速に取り出すこともが困難です。例えば「Aさんの○○年の記録を確認する」となれば、多くの記録を確認して該当の記録を探さなければなりません。一方、電子データで保存することで、これらの手間を大幅に削減できます。オンライン上で簡単にアクセスできるため、瞬時に欲しい情報を入手できます。経時的にデータを簡単に確認できることで、健康リスクの早期発見や予測・分析が可能電子データのであれば経時的にデータの確認がしやすく、健康リスクの早期発見や予測・分析が可能な点もメリットです。例えば過去の結果を基に、高血圧や糖尿病などのリスクが高まっている傾向を発見し、早期に対応したり、AIやデータ分析ツールを活用することで健康リスクを予測し、改善策を講じるための貴重なデータを得ることができます。健康診断結果の保存・管理は健康管理システムの活用がおすすめ先ほど記載した通り、健康診断結果を電子データでの保存するメリットが大きいため、健康管理システムの導入がおすすめです。その中でもハピネスパートナーズがおすすめです。従業員の健康診断結果や特殊業務歴、産業医面談記録などの健康データを一元管理できるだけでなく、多様な健康指標の分析機能やレポート生成機能が搭載されています。従業員の健康状態を簡単に分析でき、職場環境改善に繋げることができます。健康的な職場環境づくりのために健康診断結果を活用したい方はぜひハピネスパートナーズの導入をご検討ください。健康管理システム「ハピネスパートナーズ」資料をダウンロードするまとめ健康診断結果の保存は、原本でもコピーでも問題ありません。むしろ問題は、原本とコピーのどちらにするのかではなく、要配慮個人情報である健康診断結果を丁重・厳重に管理する環境構築です。紙媒体での保管も可能ではありますが、セキュリティの面や従業員の健康管理のしやすさから健康管理システムの導入をおすすめします。従業員の健康管理に割いていたリソースを削減することで、効率的な健康環境構築をもたらすはずです。「健診業務の負担を減らすには?DXツールの成功事例」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します