ストレスチェックとは
厚生労働省が令和5年に公表した「労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活において強い不安・悩み・ストレスを感じている労働者は、全体の約8割にのぼります。
ストレスが蓄積すると、メンタルヘルス不調などの精神的な障害を引き起こす可能性があり、休職や離職につながることもあります。こうした状況は、職場の生産性を大きく低下させる要因となるほか、職種によっては集中力の低下が労働災害を招き、重大な事故につながるおそれもあります。
ストレスチェックとは、このようなメンタルヘルス不調を未然に防ぐことを目的として、企業が用意したストレスに関する質問票に労働者が回答し、自身のストレスの状態を把握するための検査です。また、個人の結果とは別に、職場全体のストレス状況を集団分析し、職場環境の改善に活用することも制度の重要な柱です。こうした取り組みは、個人の健康保持だけでなく、企業の健全な経営やリスクマネジメントの観点からも非常に意義深いものです。
関連記事:ストレスチェック導入マニュアル|準備から実施までの全手順を解説
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出典:厚生労働省「令和5年労働安全衛生調査(実態調査)」個人調査 結果の概要https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r05-46-50_kekka-gaiyo02.pdf
中小企業における課題と支援策
ストレスチェック制度は、労働者が50人以上の事業場に義務付けられていますが、それ未満の中小規模事業場では「努力義務」とされてきました。しかし、令和6年10月の厚生労働省の検討会において、50人未満の事業場でもストレスチェックを義務化する方向性が示されました。今後は、中小企業においても改革が進んでいく予定です。
厚生労働省の調査によると、従業員50人未満の事業所では、ストレスチェック制度を導入している割合は全体の4割程度にとどまっており、人員やコストの制約、ノウハウ不足が主な要因とされています。
こうした背景から、厚生労働省では中小企業に向けて、簡易的に導入できるストレスチェックツールや、地方自治体や産業保健総合支援センターによる支援体制の整備を進めています。たとえば「こころの耳」や「メンタルヘルス対策支援センター」では、無料相談や職場改善のアドバイスが提供されており、外部資源との連携が、中小企業におけるストレスチェックの定着を促す鍵となります。
中小事業場こそ、従業員一人ひとりの健康状態が職場全体に与える影響が大きいため、簡便でも継続可能な方法でストレスチェックを活用し、職場改善へとつなげていくことが求められます。
とはいえ、中小企業であればなおさら、ストレスチェックによる社内の業務負担は減らしたいところでしょう。ここで、大企業でも中小企業でも利用することができる、ストレスチェックの外部委託について説明します。
関連記事:【小規模事業所向け】ストレスチェック導入ガイド|義務化への手順・助成金・外部委託
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参考:厚生労働省|労働安全衛生調査(令和5年)https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r05-46-50_kekka-gaiyo01.pdf
ストレスチェックの外部委託
いざストレスチェックを実施しようとすると、調査票の作成、実施方法(紙ベースまたはオンライン)の選定、実施後の面接指導や集団分析の手法など、決めるべき事項が多岐にわたり、事業所にとっては少なからぬ負担となります。社内に一定の知識やノウハウを持った担当者がいればよいのですが、そうでない場合には対応が難しくなることもあります。
このような背景から、ストレスチェックは外部に委託することが可能です。厚生労働省も以下のように委託を認めています。
ストレスチェック又は面接指導は、事業場の状況を日頃から把握している当該事業場の産業医等が実施することが望ましいが、事業者は、必要に応じてストレスチェック又は面接指導の全部又は一部を外部機関に委託することも可能である。
それでは、ストレスチェックを適切に外部委託するには、具体的にどこまで委託可能で、どこからが委託困難なのかを見ていきましょう。
関連記事:ストレスチェックの外部委託ガイド|メリット・デメリットから業者の選び方まで
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引用:厚生労働省「心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001331248.pdf#page=17
外部委託可能な内容
ストレスチェック制度における以下の業務は、外部機関に委託することが可能です。調査の実施や集計、集団分析に加えて、事後対応に関する業務も含まれます。
実施者、実施事務従事者の代行
ストレスチェックの実施
受検結果の回収・集計評価
労働者への受検結果の通知
集団分析
相談窓口の設置
面接指導の申出の勧奨
面接指導の実施
これらの業務は、専門的な知識と経験を持つ外部機関に任せることで、社内の負担を大幅に軽減できます。
外部委託が難しい内容
一方で、以下の業務については、外部委託することが難しく、自社で対応する必要があります。これらは、社内の判断や意思決定が関与するため、外部機関に任せることが適切ではありません。
自社のストレスチェック担当者選任
衛生委員会での調査・審議(外部委託先と共同開催する場合は可能)
社内規程の整備と労働者への告知
面接指導を行った医師からの意見聴取
高ストレス者への就業上の措置
職場環境改善策の実施
労働基準監督署への実施報告書の提出
これらの業務は、事業場の実情を踏まえた判断や措置が求められるため、外部機関の支援を受けつつも、自社の主体的な関与が不可欠です。
このように、ストレスチェックの外部委託には明確な範囲があります。外部の専門機関と効果的に連携しながら、社内の体制整備や職場改善に取り組むことが重要です。
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参考:厚生労働省「第4回ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会議事録」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42093.html
ストレスチェックを外部委託するメリット
ストレスチェックを外部委託するメリットは、以下の通りです。
1.社内の業務負担軽減
ストレスチェックの外部委託により、社内の業務負担を軽減できます。前述の通り、ストレスチェックを自社のみで実施するには、調査票の作成から実施方法の選定、集計・分析、面接指導など、多くの工程が必要となり、企業側に一定の負担がかかります。
外部委託を活用することで、こうした煩雑な作業を専門機関に任せることができ、効率的にストレスチェックを実施できます。特に、「ストレスチェックは実施したものの、集団分析まで手が回らない」といった事態を回避しやすくなります。
2.匿名性の向上
外部委託によって回答の匿名性が高まる点も重要です。第三者機関が実施・集計を行うことで、従業員は自社に個人情報が漏れる心配が少なくなり、より正直に回答しやすくなります。結果として、ストレスチェックに対する不安の軽減や、より正確な実態の把握にもつながります。
3.専門性の高い分析と対応
外部委託によって専門性の高い分析と対応が期待できる点も大きなメリットです。ストレスチェックの結果を活用して職場環境の改善につなげるには、単なるデータの集計だけでなく、職種や組織風土に応じた解釈や改善提案が必要です。厚生労働省も、「集団分析は、結果を読み取り、改善策を検討する能力がある者が行うべきである」と明示しており、専門知識を持つ外部機関との連携は、制度本来の目的達成にも資するものといえます。
また、たとえば医療法人が運営する委託サービスなどでは、産業医や公認心理師などの国家資格者が関与する体制が整っており、面接指導やフォローアップにおいても専門的な対応が受けられるため、企業として安心して任せることができます。
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出典:厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル[改訂版]」https://www.mhlw.go.jp/content/000533925.pdf
ストレスチェックを外部委託するデメリット
ストレスチェックを外部に委託する場合、いくつかのデメリットも存在します。主に、以下の事項が挙げられます。
1.コスト
まず当然ながら、外部委託にはコストが発生します。これに対しては、あらかじめ基本料金や受検者単価を確認し、契約範囲を精査することが重要です。
2.透明性の低下
また、実施状況(受検者数や進捗状況など)を社内で把握しづらくなるため、委託先の運用状況や費用の妥当性が見えにくくなるという課題があります。対策としては、何件実施されているか、いつ集団分析が完了するかなど、定期的な報告を義務化しましょう。
3.柔軟性の不足
さらに、外部機関では、自社特有の業務の繁閑や社風に即した柔軟な対応が難しい場合があります。特に、突発的な変更や要望に対して迅速な対応が期待できないこともあります。社風・働き方・現場状況への理解がある業者を選ぶことで、柔軟な対応が可能となる場合もあり、チェックが必要です。
4.セキュリティリスク
適切な委託先を選ばないと、個人情報の管理やセキュリティ対策が不十分である可能性もあり、情報漏えいなどのリスクが高まります。データ保管容量や漏洩リスク、セキュリティ認証の有無は必ず確認してください。
こうしたリスクを踏まえると、外部委託先の選定にあたっては、信頼性や対応力など、いくつかの重要なポイントを事前に確認することが不可欠です。
さらに注意すべき点として、外部委託しても最終的な責任は事業者にあるという点が挙げられます。
厚生労働省の実施マニュアルでは、「委託した場合でも、労働安全衛生法に基づく義務の主体は事業者であり、委託によりその責任が免除されるものではない」と記載されています。
つまり、委託先が法令を順守していない、あるいは個人情報の管理が不十分だった場合、企業側がその責任を問われる可能性があるのです。特に従業員の信頼を得るうえでは、制度の透明性と安全性が確保されているかどうかが重要な要素となります。従業員から「どこまで自社が関与しているのか」「外部委託先に情報がどう扱われるのか」といった不安が生じないよう、事前の周知やFAQの整備などを通じて、情報の共有と信頼構築を図る必要があります。
ストレスチェックの外部委託者を選ぶポイントについて、次の章で詳しく説明します。
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引用:厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル[改訂版]」https://www.mhlw.go.jp/content/000533925.pdf
ストレスチェックの外部委託業者を選ぶポイント
ストレスチェックの外部委託で失敗しないためには、以下のポイントをしっかり確認しておくことが大切です。
1. 法令遵守と実施体制の信頼性
労働安全衛生法と、厚生労働省の「ストレスチェック実施マニュアル」に準拠した運用が可能であるかを確認しましょう。実施にあたっては、産業医、公認心理師、精神保健福祉士など、有資格者が関与していることが重要です。
2. 情報管理とセキュリティ体制
個人情報保護方針が明示されているか、また、Pマーク(プライバシーマーク)やISMS(ISO27001)などの認証を取得しているかを確認しましょう。サーバーの設置場所、通信の暗号化、アクセス権限の管理体制など、情報漏えい対策が明確にされているかも重要な判断材料です。
3. 実績と信頼性
導入実績(企業規模や業種別の事例など)が公表されているか、評価レポートが提示可能か、問い合わせに丁寧に対応しているかなどから、信頼性を判断できます。特に、公的機関や医療法人、上場企業との取引実績がある業者は、信頼性が高い傾向にあります。
4. ストレスチェックの中身
紙とオンラインどちらでの調査になるかは注意しましょう。ストレスチェックに関しては、質問数を任意に設定できるかも重要になります。国が示す標準的な57項目の調査票又は23項目の簡易版以外の調査票を用いる場合は、科学的な根拠が示されているかもチェックしましょう。また、外国人労働者を雇用している場合は、多言語に対応しているかどうかも判断材料になるでしょう。
5. サポート体制と対応力
実施前後のサポート体制も重要です。たとえば、集団分析や職場改善提案、高ストレス者の面接指導の手配などを一貫して対応できるかどうかを確認しましょう。衛生委員会向け資料の提供や、実施報告書の作成支援、トラブル対応窓口の明確化などもチェックポイントです。
6. コストと契約内容の明確さ
見積書の内訳(基本料金・従量料金・オプションなど)が明確に記載されているかを確認しましょう。あわせて、契約範囲や責任分担、再委託の有無が契約書に明記されていることも重要です。
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委託先選定のチェックリスト
適切な委託先を選定するために、以下のチェックリストを活用してください。
厚労省マニュアルに準拠した運用実績がある
医師・公認心理師など有資格者が実施体制に含まれている
個人情報保護認証(Pマーク・ISMSなど)を取得している
社内ネットワーク環境に合わせたセキュリティ体制を説明できる
過去の導入実績や、企業規模・業種別の事例がある
担当者の対応が迅速かつ丁寧である
面接指導や高ストレス者へのフォローが可能である
衛生委員会向けの支援や社内周知の資料提供が可能
見積書の内容が明確で、料金体系が理解しやすい
不測の事態や再受検への対応体制が整っている
集団分析の内容や改善提案が具体的である
実施報告書や帳票のフォーマットが事前に確認できる
契約時に再委託の有無が明示されている
シフト制・テレワークなど自社の就業形態に対応できる
サポート窓口が明示されており、相談しやすい
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実際の委託手順
ストレスチェック検査を外部に委託しようと考えたとき、チェック項目が多くて難しそうだと感じた方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、年間1,400社以上の利用実績を誇る、スムーズな検査の実施をサポートするサービス「職場のストレスチェック+plus」をご紹介します。
職場のストレスチェック+plusは、先ほどのチェックリストでも多くが当てはまります。具体的には、以下になります。
厚労省マニュアル準拠の運用実績
最短10営業日でご提供ができ、担当者対応も迅速
高ストレス者の面接指導管理機能を実装
安全衛生委員会でのオンライン報告会にも対応
心理職コメント付きアナリストレポートや報告会、ヘルスリテラシー向上を目的としたオンライセミナー、EAPサービスといったアフターフォローもしっかりしています。
実際にご利用いただく際の流れは、以下のようなステップで進めていきます。
1.ヒアリング
職場のストレスチェック+plusでは、貴社のご要望にあわせたプランを作成いたします。
2.お見積り
ご希望プランでお見積書を作成いたします。
3.お申込み
ご契約書類・弊社指定書類をご提出ください。
※開始希望時期の1カ月前を目安にご提出をお願いしております。
4.受験案内
必要に応じて社内告知をお願い申し上げます。
5.準備物のご提供
ご指定の事務所へ受験準備物をお送りいたします。
※国内3箇所まで
6.受験開始
従業員様へご案内いただき、ストレスチェックを開始してください。
いかがでしたでしょうか。難しく見えるストレスチェック検査の委託も、職場のストレスチェック+plusではこのようにより簡単に取り組んでいただけます。
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職場のストレスチェック+plusで利用可能な機能の一覧
「職場のストレスチェック+plus」では、専用URLから多くの機能をご利用いただけます。いくつかをご紹介します。
なお、本サービスは、紙版・Web版・併用型の3つの形式に対応しています。
実施者の専用URLからできること
過去の結果を含め、個人結果の閲覧ができます。また、高ストレス者の設定基準の調整や、面談指導要否を管理できます。
もちろん、集団分析機能やその結果を参照する機能も備わっています。
サービスをWeb版で利用した場合は、受検者へのメールによる面接指導勧奨機能もございます。
事業所(企業側)の専用URLからできること
受検進捗の管理をはじめ、管理者URLからと同様、集団分析機能や集団分析結果の参照もできます。
その他、結果提供同意者の結果参照機能や、面接指導管理者管理機能も付属します。
サービスをWeb版で利用した場合は受検者へのメールによる受検勧奨もできます。
受検者の専用URLからできること(※Web版のみ)
サービスをWeb版で利用した場合は受検者専用URLが利用できます。
このURLでは、ストレスチェック検査の回答ができます。
さらに、過去の結果を含む、個人結果の閲覧や、個人結果のダウンロードもできるようになっています。また、結果提供同意及び面接指導の意志表示も可能です。
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集団分析を含む手厚いアフターフォロー
「職場のストレスチェック+plus」では、10人以上の集団を集団分析の対象とし、以下のような充実したアフターフォローサービスをご提供しています。
アナリストレポート
ストレスチェック結果をもとに、ベテランの心理職スタッフが分析を実施し、職場環境の改善プランをご提案いたします。
専門職によるコメント付き報告書(アナリストレポート)を作成。
安全衛生委員会などへの報告会もオンラインで対応可能です。
関連記事:ストレスチェックの分析完全ガイド|集団分析の目的から職場改善への活用法まで
オンラインセミナー
ヘルスリテラシー向上を目的に、企業・官公庁での研修実績豊富なスタッフが、貴社の課題に合わせた研修プログラムをご提案します。
研修例:
職場メンタルヘルスと管理監督者の役割
上手なストレス対処法 など
EAPサービス:従業員支援プログラム(EAP:Employee Assistance Program)
産業保健分野の専門家集団が連携し、従業員と組織の健康維持・改善をサポートします。体制づくりや知識啓発までを包括的に支援いたします。
弊社では、貴社のご要望に応じて、最適なプランをご提案させていただきます。
まずはお気軽にご相談ください。
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これひとつで、
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