巡回健診とは?
巡回健診とは、健診機関のスタッフが企業や学校等へ直接赴き、健診車や仮設会場を用いて実施する健康診断を指します。受診者が医療機関へ足を運ぶ手間を省き、短期間で効率的に実施できる点が最大の特徴です。
事業者は労働安全衛生法第66条に基づいて、労働者に対する定期健康診断を実施しなければなりません。
定期健康診断は、常時使用する労働者に対して原則1年以内ごとに1回行う必要があり、特定業務従事者では6か月以内ごとに1回です。こうした継続的・反復的に必要な健診を、毎回医療機関受診だけで回すのは事業場側にとって負担が大きく、職場に健診機関が来る巡回方式が広がりました。
巡回健診は基本的には移動型で、地域密着型といえます。
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巡回健診の特徴
巡回健診の特徴は、健診機関が会社や学校、施設などに出向いて、その場でまとめて健康診断を実施することです。
受診者が医療機関へ行く「施設健診」とは異なり、健診の側が来てくれる方式です。
巡回健診は、次のような特徴があります。
会社や施設内、または近くの会場で実施できる
健診車や仮設会場を使って、多人数を一度に健診しやすい
定期健診、特殊健診、住民健診などで活用される
実施項目は、身長・体重、血圧、視力、聴力、採血、尿検査、胸部X線、心電図などが中心
では、施設健診とはどのような違いがあるのでしょうか。
巡回健診と施設健診はどう違う?

巡回健診と施設健診の違いを説明する前に、施設健診についてお話します。
施設健診とは
施設健診とは、受診者が健診機関や病院、クリニックなどの「施設」に出向いて受ける健康診断のことです。
企業健診でよく対比されるのは巡回健診で、こちらは健診機関のスタッフや機材が会社などに来て実施します。
それに対して施設健診は、決まった健診センターの設備を使って行う方式です。
施設健診の主な特徴は次の通りです。
設備が整っている:
レントゲン、心電図、超音波検査などを安定した環境で行いやすいです。
検査の精度や対応範囲が広い場合がある:
再検査や追加検査に進みやすい場合があります。
受診者が移動する必要がある:
会社全体で受ける場合は、日程調整や移動の手間が出ます。
人間ドックと相性がよい:
半日ドックやオプション検査を組み合わせやすいです。
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巡回健診と施設健診の異なる特徴
さて、巡回健診と施設健診の特徴の違いは、次の表のように表せます。
項目 | 巡回健診 | 施設健診 |
|---|---|---|
実施場所 | 健診機関のスタッフや健診車が会社・学校・地域などに出向いて実施 | 受診者が健診センター・病院・クリニックなどの施設へ行って受診 |
受診する側の移動 | 少ない | 必要 |
主な対象 | 企業の定期健診、学校健診、地域住民健診など | 個人の健康診断、人間ドック、会社健診など |
実施のしやすさ | 多人数をまとめて受診しやすい | 受診者ごとに個別に日程調整しやすい |
検査内容 | 基本的な健診項目が中心。会場や設備の制約を受けやすい | 設備が整っており、精密検査や追加検査に対応しやすい |
設備面 | 会場や健診車の設備に依存する | 医療機関の設備をそのまま使える |
待ち時間・動線 | 会場設営や受診者集中により混雑することがある | 予約制で比較的管理しやすい |
企業側のメリット | 従業員が移動せずに済み、業務への影響を抑えやすい | 特別な会場準備が不要 |
受診者側のメリット | 職場などで受けられて手軽 | 落ち着いた環境で受診しやすく、検査の選択肢が広い |
向いているケース | 受診対象者が多い会社・学校・団体 | 個別受診、精密な検査、人間ドックを希望する場合 |
このように、受診対象者によってより手軽で、業務に影響をきたしにくいのが、巡回健診といえます。
一方で、健診メニューをカスタマイズしたり、CTやMRI検査を追加したりしたい場合は、施設健診の方が向いているといえます。
会社・学校・団体など受診対象者が多い場合は、巡回健診を選択すると得られるメリットが多いでしょう。
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巡回健診のメリット
巡回健診のメリットについて見ていきましょう。
巡回健は、健康管理の一環としての役割を果たし、地域住民の健康意識を高めることだけでなく、以下のような項目が利点として挙げられます。
受診しやすい:
受診者が移動しなくてよいので、忙しい人でも受けやすいです。
受診率を上げやすい:
会社単位で一斉に実施できるため、受け忘れや未受診を減らしやすいです。
受診率の維持は、従業員の健康維持や、将来的な医療費削減の一助となることが期待されます。
業務への影響を抑えやすい:
外部の医療機関へ行く時間を減らせるので、勤務調整がしやすいです。
大人数を効率よく実施できる:
一度に多くの人を健診できるため、事業所や学校に向いています。
健康管理を進めやすい:
会社として健診結果の把握や、その後のフォローにつなげやすいです。
業務の手間を軽減する:
データ管理が一元化され、従業員の健康情報を把握しやすくなります。
大規模な健診を実施することで、従業員全体の健康状態を把握しやすくなります。
コスト削減が期待できる:
集団受診により1人あたりの単価を抑えやすく、全社的な管理効率化によって中長期的な運用コストの適正化も期待できます。
巡回健診のメリットは一括で受診が可能なことですが、この受診した結果のデータは管理次第でさらなる健康経営に影響してくる可能性があります。
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