健康診断結果をデータ化するメリットは?データ化の方法や推進が進められている背景、注意点も解説 読み込まれました

健康診断

公開日:

2025/07/10

更新日:

2025/11/14

健康診断結果をデータ化するメリットは?データ化の方法や推進が進められている背景、注意点も解説

エムスリーヘルスデザイン編集部|監修:上田莉子(産業医)

健康診断結果をデータ化するメリットは?データ化の方法や推進が進められている背景、注意点も解説

健康診断結果のデータ化が進められている背景

国の政策と法整備

健康診断結果のデータ化は、厚生労働省が主導する「データヘルス改革」や、労働者・事業者・健診機関・保険者間の連携を促す「コラボヘルス」の推進を背景に、国を挙げて進められています。これらの取り組みは、労働者の健康維持増進だけでなく、企業の生産性向上、経営改善、経済成長に繋がることを目指しています。

特に重要なのは、2025年1月1日から労働安全衛生法に基づく定期健康診断結果報告書やストレスチェック結果等報告など、一部の労働安全衛生関係の手続きにおいて電子申請が義務化されたことです。これに先立ち、2020年8月28日施行の法改正により、健康診断個人票や定期健康診断報告書等への医師等の押印や電子署名が不要となり、記名のみで良くなったことも、データ化・ペーパーレス化を強力に後押ししています。

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進むデータ活用環境の整備

さらに、データ活用の基盤整備も進んでいます。2023年からは、マイナンバーと連携して診断結果が電子データでいつでも閲覧できる仕組みが整備され、これにより転居や加入保険組合の変更があってもデータの引き継ぎが容易になり、時間や場所を問わずにデータに基づいた指導や診察が可能になります。

健康診断結果をデータ化するメリット

健康診断結果をデータ化するメリットは多岐にわたります。紙媒体での管理からデジタルへ移行することで、業務効率の向上、健康経営の推進、そして従業員の健康増進に大きく貢献します。

業務効率の大幅な改善

健康診断結果をデータ化することで、紙媒体での煩雑な管理業務から解放されます。具体的には、従業員への結果配布、ファイリング、コピー、そして過去データの検索にかかる手間が不要になります。特に、法定で義務付けられている5年間の保管期間において、多数の従業員を抱える企業では物理的な保管スペースの確保も課題となりますが、データ化によりこの問題も解消されます。健康管理システム「ハピネスパートナーズ」を導入すれば、健診結果のデジタル化により、健康管理業務の工数を最大87%削減でき、産業医からは就業判定や面談履歴の確認が大幅に効率化されたとの声も挙がっています。

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健康経営の推進と従業員の健康増進

データ化された健診結果は、企業の「健康経営」を強力に推進する基盤となります。従業員一人ひとりの健康状態の経年変化や、部署ごとの健康課題の傾向を容易に把握・可視化できるため、データに基づいた効果的な健康施策の立案が可能になります。これにより、健康リスクの高い従業員への早期介入や、健康診断未受診者への受診勧奨もスムーズに行えます。ハピネスパートナーズの「課題分析レポート(EBHS Life)」機能は、現状把握から他社比較、施策の効果評価まで一気通貫でサポートし、従業員の改善意向に基づいた適切な施策提案を可能にします。

情報連携の円滑化と法令遵守の強化

健診結果のデータ化は、保険者と事業者間の連携を深める「コラボヘルス」を推し進め、労働者の健康維持増進をより効率的に行えるようにします。従業員自身もマイナポータルを通じて自身の健康データを閲覧できるようになり、自律的な健康管理に役立てることが可能です。さらに、2025年1月1日から定期健康診断結果報告書やストレスチェック結果等報告など、一部の労働安全衛生関係手続きの電子申請が義務化されており、健診結果のデータ管理は、企業が法令を遵守し、スムーズに報告義務を果たす上で不可欠となります。

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健康診断結果のデータ化する方法

健康診断結果をデータ化する方法は、企業の規模や保有するリソースによって大きく二つに分けられます。

健康診断結果をデータ化する方法は、企業の規模や保有するリソースによって大きく二つに分けられます。それぞれの方法である「内製化(自社対応)」と「外部委託(アウトソーシング)」について、どのような違いがあるのか比較してみましょう。

内製化と外部委託の違い(比較表)

以下の表は、内製化と外部委託を導入する際の違いを、コストや作業負担などの重要な観点から比較したものです。

比較項目

内製化(自社対応)

外部委託(アウトソーシング)

コスト

見かけ上は無料(実態は見えない人件費が発生)

初期費用・データ化費用(1件数百円〜)が発生

作業負担

非常に大きい(本来の業務を圧迫する懸念)

非常に小さい(紙やPDFを渡すだけ)

入力精度

担当者のスキル・疲労度に依存(ミスのリスク有)

非常に高い(ベリファイ入力等で99%以上)

フォーマット統一

医療機関ごとの項目の違いを手動で揃える手間

業者が自社指定の統一フォーマットに揃えて納品

セキュリティ

社外に出さない安心感がある反面、紛失リスク有

業者選定が必要(PマークやISMS取得が目安)

内製化によるデータ管理

自社で健康診断結果のデータ化を進める最大のメリットは、外部への情報持ち出しがなく、直接的な外注コストがかからない点です。具体的な取り組みとして、厚生労働省が提供する「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」の活用が考えられます。このサービスでは、定期健康診断結果報告書などの様式を電子的に作成・印刷できるほか、e-Govを通じて直接電子申請を行うことが可能です。

一方で、「作業負担」と「入力精度」の面で課題が残ります。診断結果用紙の回収、スキャン、手入力といった膨大なルーチンワークが発生し、入力ミスのリスクも伴います。また、見かけ上の「コスト」は無料でも、担当者が入力作業に費やす時間には「見えない人件費」が発生している点に注意が必要です。

【おすすめ企業(内製化が向いている企業)】

  • 従業員数が少ない(目安として50名未満): データ化する件数が少なく、手作業でも負担が少ない場合。

  • 受診する医療機関が統一されている: 会社指定のクリニックでのみ受診しており、結果のフォーマットが揃っている場合。

  • 外部へのデータ持ち出しが厳格に禁止されている: 社内規定でどうしても社外に個人情報を出せない場合。

外部委託によるデータ化

紙媒体で保管された大量の健康診断結果を効率的かつ正確にデータ化したい場合や、専門的な知識・リソースが不足している場合は、専門業者への外部委託が有効な選択肢です。委託先は、紙の健診結果票をデジタルデータに変換する作業や、既存の健康管理システムへの入力代行などを請け負います。

外部委託では1件あたり数百円〜の「コスト」が発生しますが、結果用紙を業者に送るだけで完了するため、人事・労務担当者の「作業負担」を劇的に軽減できます。また、データ入力のプロが対応するため「入力精度」が非常に高く、医療機関ごとに異なる健診フォーマットを統一して納品してもらえるのも大きな強みです。

健康管理システム「ハピネスパートナーズ」も、紙の健診結果をデジタルデータに変換するサービスを提供しており、異なる健診フォーマットを統一することも活用可能です。外部委託により、労務担当者の業務負担を大幅に軽減し、スムーズなデータ活用基盤の整備が期待できます。

【おすすめ企業(外部委託が向いている企業)】

  • 従業員数が多い(目安として50名以上): 労基署への報告義務があり、データ集計の負担が大きい場合。

  • 全国に拠点があり、受診する医療機関がバラバラ: フォーマットの違いによる入力の手間や混乱をプロに丸投げしたい場合。

  • 担当者に本来のコア業務に集中してほしい: 産業医面談や健康経営の推進など、より付加価値の高い業務にリソースを割きたい場合。

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健康管理システムの選び方

健康管理システムを選ぶ際のポイントには、以下の9つがあります。

  • 必要な機能が備わっているか

  • 価格は適切か

  • セキュリティ対策は十分か

  • 他システムとの連携は可能か

  • 操作性・使いやすさ

  • サポート体制の充実度

  • システム形態

  • 導入実績が豊富か

  • 無料デモの利用やトライアルは可能か

それぞれ詳しく解説します。

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必要な機能が備わっているか

健康管理システムで何を実現したいのか、具体的に整理しましょう。例えば、従業員の健康データを健康経営施策に活用したい場合、年齢別や事業所別など、複数の切り口で分析結果を簡単に出力できる機能が有効です。自社の関係者間で必要な機能と優先度を整理しておくと、比較検討時の議論がスムーズに進みます。

価格は適切か

必要な機能を備えたシステムが見つかっても、すぐに決定するのではなく、他のシステムも比較検討しましょう。同程度の機能でより安価なシステムが見つかる可能性や、優先度の低い機能を妥協することで大幅にコストを抑えられるシステムもあるかもしれません。

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セキュリティ対策は十分か

健康管理システムでは従業員の個人情報を取り扱うため、セキュリティ対策が非常に重要です。情報漏洩や記録改ざんのリスクを避けるためにも、以下の点を確認し、自社のセキュリティ要件を満たすシステムを選定しましょう。

  • 閲覧権限の設定機能

  • 2段階認証やIPアドレス制限への対応

  • ISO27001やPマークの取得状況

情報セキュリティ部門や担当者と連携し、適切なシステムを選びましょう。

他システムとの連携は可能か

健康管理システムを導入する際は、既存の勤怠管理、人事管理、労務管理システムとの連携が可能かを確認することが重要です。これにより、手入力の手間を省き、従業員の健康管理をより有効活用できるだけでなく、業務効率化も期待できます。導入前に自社システムの連携可否を必ず確認しましょう。

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操作性・使いやすさ

健康管理システムを有効活用するには、操作性と使いやすさが不可欠です。システムが従業員の負担となり、積極的に利用されない場合、健康診断やストレスチェックの結果確認にも支障をきたす可能性があります。PC操作に不慣れな従業員もいることを考慮し、システムの導入時には、管理者だけでなく従業員にも操作性や使い勝手を確認してもらうことが重要です。まずは無料デモやトライアルで実際に試してみることをお勧めします。

サポート体制の充実度

健康管理システム導入時や運用時には、疑問やトラブルが発生する可能性があるため、充実したサポート体制が不可欠です。システム選定時には、サポートの提供方法や対応時間を確認し、迅速なトラブル解決が可能な体制であるかを確認しましょう。また、要望に応じた追加開発やカスタマイズに対応できるかどうかも、確認すべき重要な点です。

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システム形態

健康管理システムの形態は、以下の2種類があります。

  • オンプレミス

  • クラウド

それぞれ詳しく説明します。

オンプレミス

健康管理システムをオンプレミスで導入する場合、サーバーの構築・運用を自社で行うため、高度なカスタマイズと独自のセキュリティ対策が実現できます。

一方で、導入費用が高額になるほか、導入や保守に手間がかかる点がデメリットです。

また、法改正に対応するためのアップデートも自社で行う必要があり、それに伴う費用負担や担当者の保守工数も考慮しなければなりません。

クラウド

クラウド型の健康管理システムには、主に以下のメリットがあります。

  • 自社でサーバーを構築・管理する必要がないため、初期費用や導入・運用の手間を抑えられます。

  • インターネット環境があればどこからでもアクセス可能です。

一方で、既存システムとの連携が難しい場合がある点がデメリットとして挙げられます。

クラウド型は、コストや手間を削減したい企業や、インターネット経由での利用を希望する企業に適しています。カスタマイズ性についてはシステムによって異なるため、追加開発やカスタマイズが可能かどうかを直接確認することが重要です。

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導入実績が豊富か

豊富な導入実績は、多くの企業に利用されている証であり、サービスの信頼性につながります。導入を検討する際は、実績だけでなく、導入企業の業界や規模も確認することをおすすめします。自社と類似した業界や規模の企業での導入が多いシステムは、自社にとっても使いやすい可能性が高いでしょう。

無料デモの利用やトライアルは可能か

システム導入前に試用することで、操作感や従業員の意見を確認し、自社への適合性を判断できます。これにより、無駄な費用発生のリスクを抑制可能です。Webサイトや資料確認だけでなく、担当者に製品の試用可否を問い合わせてみましょう。

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ハピネスパートナーズは、エムスリーヘルスデザイン株式会社の健康管理システムであり、全従業員の健康データをクラウド上で一元管理が可能です。

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ご要望に合わせて自由にカスタマイズ

初期費用の安さや運用・保守の手軽さといったクラウドのメリットがありながら、お客様の要望に合わせたシステムカスタマイズが可能です。例えば、「現行フォーマットでの移行」、「特殊業務履歴の管理」、「閲覧権限の設定」など、柔軟に対応いたします。

健康診断だけでなく、健康経営に向けたトータルサポート

エムスリーヘルスデザインは、医療DX業界大手であるエムスリーグループの一員として、健康診断にとどまらない幅広いサービスを提供しています。産業医紹介、社外健康管理室、メンタルヘルスサービスなど、健康経営をトータルでサポート。多様化する事業者のニーズに合わせ、最適なソリューションをワンストップで提案できるのが強みです。

専門スタッフによる安心の導入サポート

専門スタッフが最短3ヶ月での導入をサポートします。導入後も、専門スタッフが操作方法をレクチャーし、ご要望に合わせたカスタマイズを行うなど、充実したサポートで安定した運用を実現します。

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健康診断結果のデータ化する際のポイント・注意点

健康診断結果のデータ化は、単に紙の情報をデジタルに変換するだけでなく、その後の活用を見据えた取り組みが重要です。効率的かつ効果的な健康管理体制を築くためには、以下のポイントを押さえる必要があります。

厳格なセキュリティ対策と個人情報保護の徹底

健康診断結果は、個人の病歴や身体の状態に関する「要配慮個人情報」に該当し、その取り扱いには特に厳重な配慮が求められます。紙媒体での管理は、紛失、盗難、災害といった物理的なリスクを伴い、外部への流出の可能性も否定できません。データ化することでこれらのリスクは低減されますが、デジタル環境におけるセキュリティ対策が不可欠です。

厚生労働省の示す指針では、情報資産の区分と管理者の明確化、リスク評価に基づく対策(回避、低減、移転、受容)の実施、個人情報の取得から廃棄までの手順の明確化と保護対策、定期的な点検・監査、従業者への守秘義務契約や教育の徹底、そして物理的な入退管理や施錠管理、システム環境の災害対策、マルウェア対策、アクセス権限の厳格な設定など、多岐にわたる安全管理措置が示されています。

出典:総務省、厚生労働省、経済産業省「PHR サービス提供者による健診等情報の取扱いに関する基本的指針」

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従業員への能動的な健康アプローチへの活用

データ化の真価は、単なる保管ではなく、従業員の健康増進へ能動的に活用する点にあります。データに基づき、個人の健康状態の経年変化や部署ごとの健康課題を把握し、健康リスクの高い従業員への早期介入や、未受診者への受診勧奨を効率的に行えます。ハピネスパートナーズの「課題分析レポート(EBHS Life)」は、現状把握から適切な施策提案までを支援し、健康経営推進を強力に後押しするツールです。データ活用により、企業は従業員一人ひとりに寄り添った健康サポートを提供し、健康意識向上と行動変容を促すことが可能です。

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