休職とは何か?その定義と背景「部下が休職してしまって、部署全体の仕事量が増えてしまった」「休職していた社員が再休職し、そのまま仕事を辞めてしまった」会社に勤める中で、そんな経験をしたことはありませんか。休職とは、労働者が雇用関係を維持したまま、一定期間労務提供義務を免除される制度のことです。会社を辞めてはいないが、回復したら復職する前提で、働く義務は一時的に免除されている状態を指します。厚生労働省のモデル就業規則の中では、次のように表現されています。休職とは、業務外での疾病等主に労働者側の個人的事情により相当長期間にわたり就労を期待し得ない場合に、労働者としての身分を保有したまま一定期間就労義務を免除する特別な扱いをいいます。休職という制度は、多くの会社では就業規則に基づく制度として運用されています。休職の定義、休職期間の制限、復職等については、法律上の定めがないためです。「メンタルヘルス不調者対応の勘所」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します参考:厚生労働省「モデル就業規則について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/model/index.htmlメンタルヘルス不調は休職の原因のひとつ昨今、休職の原因のうち、メンタルヘルス不調が注目されています。職業生活等において強い不安、ストレス等を感じる労働者は約6割に上っています。また、厚生労働省の令和6年度の調査では、過去1年間メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した、もしくは退職した労働者がいた事業所の割合は12.8%でした。このうち、連続1か月以上休業した労働者がいた事業所の割合は10.2%、退職した労働者がいた事業所の割合は6.2%でした。心の健康問題により休業する労働者への対応は、今や会社にとって大きな課題となっています。参考:厚生労働省「令和6年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r06-46-50_gaikyo.pdf厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」https://www.mhlw.go.jp/content/000561013.pdfメンタルヘルス不調による休職を予防する方法メンタルヘルス不調を予防するには、次のような方法があります。業務量の適正化上司のサポートの強化職場の心理的安全性を高めることハラスメントの対策順に説明します。メンタルヘルス不調による休職が発生しやすい職場にはある程度特徴があります。まずは、仕事自体の性質です。仕事が忙しく、自分でコントロールできる部分が少ない場合にストレスが高くなることがわかっています。このため、ストレスを軽減するにはまず業務量を社員の状態に合わせて適正化することが有効です。業務過多の是正や、人員配置の見直しによって、ストレスを軽減しえます。また、上司の支援は強い保護因子です。法令で最低年1回実施を推奨されているストレスチェックでも、周囲のサポートを測定してストレスの度合いを測っています。上司のサポートが薄い会社では、高ストレス者が生まれ、メンタルヘルス不調による休職が発生してしまう可能性が高いです。定期面談や業務相談、日々の働きぶりのフィードバックを上司が定期的に行うことで、ストレスの軽減に寄与します。さらに、職場の心理的安全性が低い場合、高ストレス者や離職者が増えることが知られています。心理的安全性を高めることで、従業員が問題を一人で抱え込むリスクを減らし、メンタルヘルス不調の予兆を早期にキャッチできる組織文化を醸成できます。「これで完璧!従業員の復職完全ガイド」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します参考:Administrative Science Quarterly「Job Demands, Job Decision Latitude, and Mental Strain: Implications for Job Redesign」https://www.jstor.org/stable/2392498心理的安全性を高める方法5選心理的安全性を高める方法には、次のようなものがあります。ミスや失敗の報告を評価する:ミスを「改善の種」として捉え、報告を称賛する文化を醸成することで、問題の隠蔽を防ぎます。実効性のあるハラスメント対策:相談しても状況が改善されない不信感を排除するため、報告に対する迅速かつ厳正な対処体制を構築します。管理職教育の内容を変える:ただ厳しく叱責するだけでは、部下は萎縮し発言ができなくなってしまいます。管理職には、部下の失敗に対する適正な姿勢を指導します。会議のあり方を変える: 発言回数が特定の人に偏らないよう配慮し、部下への発言を促します。「誰でも平等に発言権がある」ことを周知し、職場の改善提案を活発化させます。職場アンケートの評価方法を変える:従業員が職場をどのように評価しているかアンケートをとる際に、満足度だけではなく適切な指摘ができる職場かを確認し評価します。ハラスメント対策は特に重要で、パワハラはメンタル不調の主要因となり得ます。EAPなどの相談窓口を設け、上司の教育や通報制度の整備などを行うことでメンタルヘルス不調の予防、ひいては休職の予防に繋がります。メンタルヘルス不調による休職を早期に把握する方法メンタルヘルス不調による休職は突然起きるわけではなく、以前からサインが出ていることが多いです。職場で上司や同僚が把握しうる具体的なメンタルヘルス不調のサインには、次のようなものがあります。遅刻・欠勤が増えるミスが増える報連相が減るメンタルヘルス不調を早期に把握する手立てとして効果が高い施策を紹介します。上司のラインケア研修ラインケアとは、職場の管理監督者(上司・課長・係長など)が、部下のメンタルヘルスを守るために行うケアのことです。日本のメンタルヘルス対策では、厚生労働省が示した「4つのケア」のうちの一つとして位置づけられています。管理職教育はメンタル不調予防に有効です。ラインケア研修では、不調サインの見つけ方や1on1面談の方法、医療につなぐ判断などを周知します。EAP(従業員支援プログラム)ラインケアは確かに重要ですが、上司だけが部下の変化を見極めて対策するのには限界があります。EAP、なかでも外部EAPを設けると、社員のメンタルヘルス不調が改善するためのヒントが得られる可能性があります。EAPを利用すると、メンタルヘルスが悪化する前の段階で、専門家につなげて問題を早く解くことにつながります。匿名相談、外部カウンセリング、電話・オンライン相談などを用意しているため、休職に至る前に相談できるのが大きいです。外部相談窓口を作ると早期の相談ができ、メンタルヘルスの不調が起こった際には早期の受診につなげるサポートができます。エムスリーヘルスデザインの「EAPサービス」資料をダウンロードする有効なオンボーディング入社後の適応支援から社員をサポートすることで、メンタルヘルス不調を周囲に相談しやすい環境を築きます。人間関係の構築や業務理解の促進、相談ルートを確保することで、離職やメンタル不調を防ぐことにつながります。ストレスチェックの活用ストレスチェックは、メンタルヘルス不調につながる高ストレス者を早期把握するためには重要な手立てです。ストレスチェックは法令で最低年に1回実施が定められる検査です。職員ひとりひとりのストレスの度合いを次の項目で測定し客観的に数値化することができます。仕事に関するストレス要因:職場での業務内容や人間関係など、心理的な負担を引き起こす原因に関する設問。心身のストレス反応:精神的または身体的な不調、ストレスによって生じる自覚症状に関する設問。周囲からの支援(ソーシャルサポート):上司や同僚など、職場での人間関係における支援状況を尋ねる設問。さらに、ストレスチェックを集団分析まで行うことで、部署別や職種別のストレスの傾向を把握することができ、職場改善にもつなげることができます。ストレスチェックサービス「職場のストレスチェック+plus」資料をダウンロードする参考:厚生労働省「職場における心の健康づくり」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11300000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu/0000153859.pdfメンタルヘルス不調を早期に発見「職場のストレスチェック+plus」職場のストレスチェック+plusでは、メンタルヘルス不調による休職や離職のリスク低減をサポートし、さらには従業員が働き続けたいと思えるような組織の土壌づくりをサポートします。なお、ストレスチェックは今まで50人未満の事業所では努力義務でしたが、厚生労働省の検討会において、50人未満の事業場についてもストレスチェック実施を義務付ける方針が示されました。今後、段階的な法改正が行われる可能性があるため、早期の準備が推奨されます。ストレスチェック事業を開始して30年以上、年間1,400社、約35万人の導入実績を誇るエムスリーヘルスデザインは、ストレスチェックの委託サービスを提供しております。職場のストレスチェック+plusでは、単に検査を行うだけではありません。その結果を活かしてメンタルヘルス不調による休職リスクの早期発見と、迅速な対応を支援するために、公認心理師や臨床心理士などの専門家による実践的なアフターフォローを提供。これにより、現場のマネージャーが明日から取り組むべきアクションを明確化し、実効性の高い職場改善を支援します。主な支援内容は次の3つです。組織の「弱点」を特定するアナリストレポート経験豊富な心理職スタッフが、ストレスチェックの集計結果を分析し、課題に応じた改善プランを提案します。また、安全衛生委員会などでのオンライン報告会にも対応しており、現場での共有・議論をスムーズに進めることができます。単なる数値報告ではなく、経験豊富な心理士による「アナリストレポート」を活用することで、「なぜこの部署で離職リスクの高い従業員が多いのか」という核心に迫る分析が可能になります。現場のマネージャーが明日から何をすべきかまで落とし込むことが、実効性の高い離職防止策の検討に役立ちます。意識変容を促す教育・セミナープログラム企業や官公庁での研修実績を持つ講師陣が、ヘルスリテラシー向上を目的とした教育プログラムを実施します。内容は職場の課題に合わせてカスタマイズが可能で、たとえば次のようなテーマが人気です。職場メンタルヘルスと管理職の役割ストレスマネジメントの基本と実践方法EAPサービス(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)心理・医療・産業分野の専門家チームが、従業員と組織の両面から健康を支える仕組みづくりを包括的にサポートします。相談体制の整備や教育、意識啓発まで、継続的に支援を行います。ストレスチェックは「実施すること」が目的ではありません。結果をどう活かすかこそが、従業員の健康を守り、働きやすい職場をつくるための鍵です。単なる受検で終わらせず、アナリストレポートまで取得することで、「組織のどこに弱点があるのか」を共有できる可能性があります。「職場のストレスチェック+plus」なら、検査から職場改善、教育までを一括で支援。法改正への対応準備や、従業員のメンタルヘルス対策にお悩みの方は、累計導入実績豊富なエムスリーヘルスデザインへご相談ください。まずは、自社の離職リスクがどこにあるのかを可視化してみませんか?法改正への対応と定着率向上を同時に実現する具体的なプランを、無料でご提案します。ストレスチェックサービス「職場のストレスチェック+plus」資料をダウンロードする参考:厚生労働省「第21回 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度に関する検討会 資料」https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000106347_00010.html職場改善・離職予防にはエムスリーヘルスデザインのEAPエムスリーヘルスデザインのEAPは、単なる従業員向けの相談窓口にとどまりません。組織分析に基づき、人事・管理職に対して具体的な「職場改善の提言」を行うパートナーとして機能します。心理的安全性という抽象的な課題を、実効性のある施策へと昇華させます。まず、人事・管理職の方々には、専任の心理士が企業や組織の環境改善について具体的な提言を行います。さらに、メンタル面に課題を感じながら働く従業員に対し、専門家とのカウンセリングを通じて心の健康維持や早期の適切な対応をサポートします。また、ストレスチェック後の集団分析結果や現場の課題を踏まえた研修プログラムも提供。ラインケアに特化した内容はもちろん、セルフケアまで幅広くカバーします。企業・官公庁での豊富な研修実績を持つスタッフが、最適な内容で健康経営を力強く支援します。また、ストレスチェック委託と併用もできます。エムスリーヘルスデザインのEAPサービスでは、メンタル不調の予防と早期対応に特に力を入れています。提供サービスの概要専門家による相談対応:公認心理師など資格を持つカウンセラーが、従業員の相談に応じ、安心できる支援を行います。人事・産業医との協働:個人対応にとどまらず、職場環境の改善へとつなげる仕組みを構築。ストレスチェックとの連動:制度導入後の高ストレス者面談や職場改善まで一貫してサポートします。充実したサポート体制メンタルヘルス以外の問題も回数無制限で相談可能専門家(国際EAPコンサルタント・臨床心理士・公認心理師など)が直接対応必要に応じて適切な専門機関へ紹介大阪・京都エリアでは訪問対応も可能職場復帰支援も万全事業場内のご担当者やご家族、主治医と連携し、円滑な職場復帰をサポートします。本人へのカウンセリング復職に向けた受け入れ態勢整備への助言・提案本人・上司・人事などを交えた復職前面談従業員の健康を守ることは、組織の成長を支える最も確かな投資です。エムスリーヘルスデザインのEAPとともに、健康経営への第一歩を踏み出してみませんか。専門スタッフが貴社の状況に合わせた最適な活用プランを無料でご提案します。まずはお気軽に、貴社の課題をお聞かせください。 エムスリーヘルスデザインの「EAPサービス」資料をダウンロードする