退職理由を知り対策することで離職防止を目指す
「最近、退職が続いている気がする」
「面談では個人的な理由と言われたが、本音が見えない」
「採用しても、数年以内に辞めてしまう社員がいる」
人事・総務、管理職の立場にある方であれば、一度はこうした違和感を覚えたことがあるのではないでしょうか。
退職は、個人の問題として片づけられがちですが、同じ理由による退職が繰り返されている場合、それは組織からのサインとも言えます。
実際に、退職理由には一定の「傾向」があり、毎年公表される調査では上位に挙がる理由がほぼ共通しています。
本記事では、各種調査をもとに退職理由の代表的なランキングと、その背景にある職場環境・メンタルヘルス要因を整理します。
そして後半では、退職を「起きてから対処する問題」ではなく、未然に防ぐ経営課題として捉えるための視点として、ストレスチェックやEAP(従業員支援プログラム)の活用についてもご紹介します。
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退職理由ランキング
ではさっそく、令和6年の「第13回21世紀成年者縦断調査」より、従業員の退職理由を男女別ランキング形式で見ていきましょう。
男性の退職理由ランキングBest 5
1位:給与・報酬が少なかったから
2位:能力・実績が正当に評価されなかったから
3位:人間関係がうまくいかなかったから
4位:会社の経営方針に不満を感じたから
5位:労働時間が長かった・休暇が少なかったから
このランキングからみえるのは、男性の離職理由は待遇と評価、将来不安、人間関係の複合要因という点です。
表面上は「給与」「評価」と言いながら、その裏には納得感の欠如や対話不足、相談できない環境が潜んでいる可能性があります。
そのため、リテンションマネジメント・ストレスチェック・EAPを組み合わせた予防型の仕組みが、男性の離職防止には非常に相性が良いといえます。
1位の「給与・報酬が少なかったから」という理由について、男性の場合、依然として「家計責任」「年収=自己価値」という意識が強い層が多いです。絶対額の低さだけでなく、業界水準との乖離、業務量・責任との不釣り合い、昇給の頭打ち感が「報酬が少ない」という不満に集約されやすいといえます。
問題は「金額」だけでなく「納得感」であることもあり、報酬設計の根拠や将来の見通しが見えないと、離職リスクが急上昇します。
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参考:e-STAT「21世紀成年者縦断調査(平成24年成年者) / 第13回21世紀成年者縦断調査 閲覧表」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E9%80%80%E8%81%B7%E7%90%86%E7%94%B1&layout=dataset&bunya_l=02&cycle=7&stat_infid=000040371186
女性の退職理由ランキングBest 5
1位:健康がすぐれなかったから
2位:人間関係がうまくいかなかったから
3位:給与・報酬が少なかったから
4位:会社の経営方針に不満を感じたから
5位:事業又は会社の将来に不安を感じたから
女性の退職理由ランキングは、男性の退職理由と比べると、不調や関係性、安心感が前面に出ているのが大きな特徴です。
退職理由としては「健康」「人間関係」と表現されるものの、背景には職場配慮の不足や相談できない環境、不安を放置する組織体制が存在する場合があります。
そのため、ストレスチェックによる早期把握、EAPによる個別支援、産業医との連携は、女性のリテンションマネジメントにおいて極めて有効です。
とくに退職理由の1位「健康がすぐれなかったから」というのは、個人の問題に見えやすい一方で、実際には業務負荷や職場配慮の不足、相談しづらさが影響していることが多いといえます。予防的なメンタルヘルス対策、産業医・EAPにつながる導線を整えることが、女性の離職防止には重要です。
また、女性は職場の人間関係や心理的安全性の影響を受けやすいという特徴があります。ハラスメントだけでなく、微妙な排除、暗黙の役割押し付け、共感の欠如が積み重なり、離職に至るケースがあります。「人間関係がうまくいかなかったから」という理由の裏には、このような職場環境や文化が影響している可能性があります。
参考:e-STAT「21世紀成年者縦断調査(平成24年成年者) / 第13回21世紀成年者縦断調査 閲覧表」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E9%80%80%E8%81%B7%E7%90%86%E7%94%B1&layout=dataset&bunya_l=02&cycle=7&stat_infid=000040371186
男女別ランキングから見える「離職の本質」
このように、男性は給与・評価・経営方針など「合理性・納得感」、女性は健康・人間関係・将来不安など「安心感・持続可能性」を離職の理由として多く挙げています。
しかし、男女ともに根底にあるのは、「この職場で、無理なく・納得して・安心して働き続けられるか」という点です。
離職は、突発的に起きるものではなく不満・不調・不安が蓄積し、誰にも拾われないまま進行した結果といえます。
離職防止に効果的な対策
「評価・対話・支援」を会社の制度として回すことが、離職防止には効果的です。
不満・不調を「表に出る前」に拾う
まず、ストレスチェックの戦略的活用が、男性の「評価不満・将来不安」および女性の「健康不調・人間関係ストレス」の把握に有効です。
これらはすべて、ストレス指標として事前に兆候が出るからです。
このためには、ストレスチェックを年1回「やるだけ」で終わらせないことが重要です。
集団分析を「組織課題の可視化」に使い、高ストレス者対応を「形式対応」にしないことで、「突然辞めた」を「予測・対策できる離職」に変えることができる場合があります。
単なる受検で終わらせず、例えば、年間1,400社以上の実績を持つ「職場のストレスチェック+plus」のアナリストレポートを活用しましょう。専門家が組織の課題を分析し、具体的な改善策を提案します。
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評価と処遇の「納得感」を高める
次に、評価基準の明瞭化と、フィードバックの見直しを行いましょう。
男性の退職理由1位の給与不満、2位の評価不満、および女性の退職理由3位である報酬不満に対しての対策になります。
評価基準を明文化・言語化し、上司が説明できる評価にして納得感を高めることで、突発的な離職リスクを低減し、中長期的なエンゲージメント向上に繋げることが期待できます。
人間関係トラブルを「個人任せ」にしない
職場での人間関係のトラブルを個人任せにしないためにラインケアと第三者支援(EAP)を併用しましょう。
男女ともに「人間関係」は上位の退職理由です。しかも、本人は相談しづらい上に、相談できたとしても、ある程度の対応基準が整備されていないと結局解決には結び付かない場合があります。
こうしたトラブルに有効な施策として、管理職へのラインケア教育や、匿名・社外相談(EAP)の導入が挙げられます。
会社側から、「相談していい」というメッセージを継続的に発信していくことは、我慢型離職・突然退職を防ぐ有効な手段となりえます。
健康問題を「自己責任」にしない
産業医・EAP・会社としての制度の連携で、健康問題を「自己責任」としないことも重要です。これは、特に女性の離職防止に効果的でしょう。
体調不良は「辞める理由」になりやすいですが、調整で継続できるケースもあります。
具体的には、
産業医面談の活用
業務量・配置の柔軟調整
メンタル・身体両面を相談できるEAPサービスの利用
などが挙げられます。
適切な支援により、休職からスムーズな復職を実現し、離職を未然に防ぎましょう。
エムスリーヘルスデザインのEAPなら、本人だけでなくご家族も利用可能です 。公認心理師や臨床心理士などの専門チームが 、健康不安から家庭の悩みまで幅広くサポートし、孤立を防ぎます。
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将来が見える職場をつくる
男性も女性も将来についての離職理由がランクインしています。経営方針をしっかり共有し、キャリアの対話を行うことは、こうした離職への対策に繋がります。
不安は「情報不足」から生まれます。
会社の方向性を生活レベルで説明し、キャリアの正解を1つにしないこと、また、定期的なキャリア面談を行って情報を共有することが重要です。
離職防止に効く「3点セット」
男女の離職理由を踏まえると、次の3点セットが離職防止に効果的です。
ストレスチェック(早期発見)
EAP(個別支援・第三者相談)
ラインケア・評価対話(日常マネジメント)
集団分析まで行える「職場のストレスチェック+plus」で職場改善までをスムーズに
年1回のストレスチェックにおいて、高ストレス者への対応と、結果分析による職場のストレスの程度の把握を行うことで、大きなストレスがかかっている、つまり、「不満を抱えて離職する可能性のある」職員や部署を把握し、職場環境の改善や早期のケアにつなげることで、メンタルヘルス不調による休職や離職を未然に防ぐ、組織の土壌づくりをサポートします。
また、厚生労働省の検討会において、50人未満の事業場についてもストレスチェック実施が義務化する方針が報告書に盛り込まれました。今後数年以内での法改正と施行が見込まれており、早期の体制整備が推奨されます。
ストレスチェック事業を開始して30年以上、年間1,400社、約35万人の導入実績を誇るエムスリーヘルスデザインは、ストレスチェックの委託サービスを提供しております。職場のストレスチェック+plusでは、単に検査を行うだけではありません。その結果を活かしてメンタルヘルス不調による休職をできるだけ防ぐために、臨床心理士などの専門家による実践的なアフターフォローを提供しています。結果を活かし、組織課題の把握や環境改善を通じて、働きやすい職場環境の構築を支援します。
主な支援内容は次の3つです。
アナリストレポート
経験豊富な心理職スタッフが、ストレスチェックの集計結果を分析し、課題に応じた改善プランを提案します。
また、安全衛生委員会などでのオンライン報告会にも対応しており、現場での共有・議論をスムーズに進めることができます。
オンラインセミナー
企業や官公庁での研修実績を持つ講師陣が、ヘルスリテラシー向上を目的とした教育プログラムを実施します。
内容は職場の課題に合わせてカスタマイズが可能で、たとえば次のようなテーマが人気です。
職場メンタルヘルスと管理職の役割
ストレスマネジメントの基本と実践方法
心理・医療・産業分野の専門家チームが、従業員と組織の両面から健康を支える仕組みづくりを包括的にサポートします。
ストレスチェックは「実施すること」が目的ではありません。
「職場のストレスチェック+plus」なら、検査から職場改善、教育までを一括で支援します。
法改正への対応準備や、従業員のメンタルヘルス対策にお悩みの方は、導入実績豊富なエムスリーヘルスデザインへご相談ください。貴社の規模や課題に合わせた最適なプランを無料でご提案いたします。
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メンタルヘルス不調以外の相談も回数無制限、エムスリーヘルスデザインのEAP
また、外部資源としておすすめなのが、エムスリーヘルスデザインのEAPサービスです。
エムスリーヘルスデザインでは、ストレスチェック委託と併用できるEAPサービスを提供できます。エムスリーヘルスデザインのEAPサービスでは、メンタル不調の予防と早期対応に特に力を入れています。
まず、人事・管理職の方々には、専任の心理士が企業や組織の環境改善について具体的な提言を行います。さらに、メンタル面に課題を感じながら働く従業員に対し、専門家とのカウンセリングを通じて心の健康維持や早期の適切な対応をサポートします。
また、ストレスチェック後の集団分析結果や現場の課題を踏まえた研修プログラムも提供。ラインケアに特化した内容はもちろん、セルフケアまで幅広くカバーします。企業・官公庁での豊富な研修実績を持つスタッフが、最適な内容で健康経営を力強く支援します。
提供サービスの概要
専門家による相談対応:
公認心理師など資格を持つカウンセラーが、従業員の相談に応じ、安心できる支援を行います。
人事・産業医との協働:
個人対応にとどまらず、職場環境の改善へとつなげる仕組みを構築。
ストレスチェックとの連動:
制度導入後の高ストレス者面談や職場改善まで一貫してサポートします。
充実したサポート体制
メンタルヘルス以外の問題も回数無制限に相談可能:
仕事の悩みだけでなく、家庭や健康、経済面など、メンタルヘルス以外の諸問題についても回数無制限で相談いただけます。
専門家(国際EAPコンサルタント・臨床心理士・公認心理師など)が直接対応:
必要に応じて適切な専門機関へ紹介
大阪・京都エリアでは訪問対応も可能:
全国の主要エリアに対応しており、対面でのカウンセリングや訪問支援も柔軟に相談可能です 。
職場復帰支援も万全
事業場内のご担当者やご家族、主治医と連携し、円滑な職場復帰をサポートします。
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