令和7年1月1日から、労働安全衛生法関係の一部手続きの電子申請が義務化されます。法律の改正に伴い、職場環境の電子化を検討している企業も多いのではないでしょうか。そこでこのページでは義務化される部分や電子申請の方法、さらには電子化義務化の企業のメリットや注意点、さらには実際に電子化を導入した企業の事例等を紹介します。「健康診断事後措置で抑えるポイント」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します令和7年1月1日より労働安全衛生法関係の一部の手続きの電子申請が義務化令和7年1月1日より労働安全衛生法関係の一部の手続きの電子申請が義務化されました。従業員の健康管理においては下記が義務化の対象です。定期健康診断結果報告ストレスチェック結果報告総括安全衛生管理者/安全管理者/衛生管理者/産業医の選任報告労働者死傷病報告それぞれの領域において、詳しく解説していきましょう。定期健康診断結果報告健康診断や定期健康診断は、労働安全衛生規則第44条によって定められている定期健康診断の結果報告について、電子申請が義務化されました。定期健康診断は年に1回実施され、かつ「その結果を受診者全員に通知すること」「診断結果に基づき健康診断個人票を作成して5年保存すること」「健康診断結果を遅滞なく所轄の労働基準監督署長に報告すること」も併せて義務付けられていますが、その報告を今後、電子で行わなければなりません。「健診業務の負担を減らすには?DXツールの成功事例」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移しますストレスチェック結果報告労働安全衛生法第66条の10に係る制度で、常時50人以上の労働者を雇用する事業場では年に1度のストレスチェックが義務付けられています。ストレスチェックは実施だけではなく、実施状況を所轄の労働基準監督署に報告することも義務付けられています。こちらの報告も、電子申請が義務化されます。また、実施したストレスチェックの受検者がいなかった場合でも報告の義務がある点に注意が必要です。50人未満の事業場では実施や報告書提出義務はありません。総括安全衛生管理者/安全管理者/衛生管理者/産業医の選任報告労働安全衛生法第10条にて総括安全衛生管理者、労働安全衛生法第11条にて安全管理者、労働全衛生法第12条にて衛生管理者、そして労働安全衛生法第13条にて産業医の選任が求められ、さらには所轄の労働基準監督署長に届け出る必要がありますが、こちらも電子申請が義務化されます。以下、それぞれの管理者と選任が必要な事業場をまとめています。総括安全衛生管理者:常時100人以上の労働者を使用する、工業的な業種の事業場安全管理者:常時50 人以上の労働者を使用する、工業的な業種の事業場衛生管理者:常時50人以上の労働者を使用する事業者※1産業医の選任報告:従業員が50人以上の事業場※1「常時1,000人を超える労働者を使用する事業場」、または「常時500人を超える労働者を使用し、かつ法定の有害業務に常時30人以上の労働者を従事させている事業場」では、衛生管理者のうち、少なくとも一人を専任としなければならない。労働者死傷病報告事業者は労働安全衛生法第100条、労働安全衛生規則第97条に基づき、以下の場合において労働者死傷病報告を労働基準監督署長に提出します。労働者が労働災害によって死亡、または休業した時労働者が就業中に負傷、窒息、または急性中毒によって死亡、または休業した時労働者が事業場内またはその付属建設内で負傷・窒息、または急性中毒によって死亡、または休業した時上記において、休業4日以上の場合と休業4日未満の場合それぞれ報告書を提出します。義務化されるもの以外の電子申請も可能e-Govでは義務化された健康診断に関する電子申請だけではなく、特定元方事業者の事業開始報告、特定化学物質健康診断結果報告、電離放射線健康診断結果報告など各種健康診断結果報告の届出も電子申請が可能です。定期健康診断のデータ化による企業のメリット定期健康診断結果報告の電子申請に伴って、従業員の健康診断結果もデータ化しませんか?定期健康診断結果のデータ化には、企業側に下記のようなメリットがあります。健康診断結果の回収や管理、保管、配布などの業務効率化される健康データの一元化による経時的年変化が可視化される有所見者の把握が容易になる産業医や保健師との情報共有が円滑になる紙の保存が不要になるそれぞれについて、詳しく解説していきましょう。「そのまま使える受診勧奨&受診報告フォーマット」資料ダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します健康診断結果の回収や管理、保管、配布などの業務効率化健康診断の結果の申請を電子化で行うためには、各種記録をデータ化する必要があります。データ化された記録は、紙よりも管理・保管・配布が簡便です。申請だけではなく、従業員に結果を伝える際、データであればメールや連絡ツールでデータとして伝達可能です。そのため、電子申請環境を整えることでペーパーレス化や工数削減など、業務効率化環境も実現します。健康データの一元化による経時的変化の可視化電子申請環境を整え、健康診断結果をデータ保存することで従業員の経時的年変化を可視化できます。例えば健康診断受診後に保健指導を行うケースでは、従業員の過去と現在の健診結果を比較する事が多く、紙で保管している場合は、保管場所から該当従業員のものを探す手間がかかりますが、データ化している場合は簡単にピックアップすることが出来ます。健康データの一元化は、単年ではなく「経時年」で健康結果を把握できるため、従業員側も自身の健康を把握しやすくなります。結果、職場全体の健康意識を高めることにも繋がります。健康データの一元化は企業にとっても従業員にとってもメリットとなります。有所見者の把握が容易健康診断は有所見者に対して適切な措置を行うことが法律で定められていますが、紙で保管していると手作業で有所見者を抽出することになり時間と労力がかかります。しかしデータで保管することで有所見者の把握、さらには有所見の内容まで簡単に把握できます。作業の観点からはもちろんですが、職場従業員の健康状態把握の観点からも効果的です。産業医や保健師との情報共有が円滑健康診断の結果を受け、50人以上の事業場では産業医が就業上の措置について適切な意見を述べることが労働安全衛生上で義務付けられていますが。データ化することで、産業医、さらには保健師との情報共有が円滑となります。紙のデータの場合、紙を産業医・保健師に届ける必要がありました。しかしデータであればメール等で送付したり、あるいはクラウドシステムであればアクセス権を付与することで、健康診断結果を確認してもらうことが可能になります。紙の保存が不要になる多くの従業員を抱えている企業ほど、従業員の健康状態を記した紙・書類の量も多いことでしょう。結果、多くの収容スペースが必要でした。しかし紙での保存が不要となることで、収納スペースも不要になります。更にキャビネットやファイルなど保管のための備品購入も不要になります。従業員が退職した際は、機密事項である紙の健診結果の処分に多くの手間がかかっていますが、データ化することで負担軽減されることが予想されます。定期健康診断結果のデータ化によるデメリット・注意点健康診断のデータ化は職場環境にメリットをもたらす一方で、下記のようなデメリット・注意点も挙げられます。システムの導入・運用コストシステム障害発生リスク健康管理システムと自社環境の相性これらについてもそれぞれ詳しく解説していきましょう。「健康診断事後措置で抑えるポイント」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移しますシステムの導入・運用コスト職場環境のペーパーレス化は大きなメリットですが、それらは「ペーパーレス環境を構築した場合ら」の話です。ペーパーレス環境構築のためには、システムの導入や運用のためのコストが必要です。この点は自社内製・外注いずれにおいても生じるものです。さらに、システムは「使いこなしてこそ」です。導入したシステムを使用するための研修やマニュアルを整備するためにもある程度のコストが必要です。届出の電子化が義務化されるとはいえ、そのためのペーパーレス環境構築のための費用はあくまでも自社負担となるため、出費を強いられることになります。システム障害発生リスクペーパーレス化とは、いわば「すべてをデータにする」環境です。紙が不要となることでのメリットは計り知れない一方で、システム障害が発生した場合、データの閲覧ができなくなる点には注意が必要です。利用しているシステムの不具合や自然災害が発生した場合など、データが閲覧できなくなるケースもあれば、データが消失する可能性もあります。バックアップを取ったり、トラブルに強いとされているクラウドサービス・システムを選ぶなどの工夫が求められます。健康管理システムと自社環境の相性健康診断結果の申請義務化に伴う電子環境構築は、現実的には健康管理システムの導入となります。自社内製も不可能ではありませんが、実現可能な企業は限られています。多くの企業が、既存の健康管理システムの中から選んで導入する形となりますが、健康管理システムは多々登場しています。数多くのシステムの中から一つだけを選ぶことになるため、判断が難しいことも否定出来ません。システムによって機能・費用が異なることや、自社環境との親和性など、評判の良いものが必ずしも自社にマッチするとは限らないため、導入する健康管理システムの選定には悩まされることでしょう。健康診断の電子化事例実際に健康管理システムを導入している企業の事例を紹介します。これから健康管理システムの導入を検討している企業にとって、参考になるはずです。「健診業務の負担を減らすには?DXツールの成功事例」資料をダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します株式会社 千葉薬品多くの支店を抱えている小売業者であり、各支店の健診結果を紙で管理していたため、健診の予約や変更、キャンセルなど、従業員から人事に対しての問い合わせが多かったことで管理業務が煩雑になっていたとのこと。そこで健康管理システムハピネスパートナーズを導入。すると、健診結果のデータ化はもちろん、従業員が自らシステム上で健診の予約・変更・キャンセルが可能になったことで人事への問い合わせが減少。導入時にはハピネスパートナーズの従業員情報入力のサポートによって、導入負担も軽減されたとのことです。まとめ健康診断結果の報告・届出義務化により、健康診断データを含めた健康管理システムの電子化が必須となりました。既に「電子化するか・しないか」の選択肢ではなく、「どのように電子化するのか」が問われています。自社にマッチしたシステムを選定し、申請義務化への対応、ひいては健康管理業務の軽減を目指してみてはいかがでしょうか?「そのまま使える受診勧奨&受診報告フォーマット」資料ダウンロードする※エムスリーグループのサイト(go100.jp)へ遷移します