メンタルヘルス不調とは何か
「特定の社員の遅刻・欠勤が目立つようになった」
「なんだか最近部下の身だしなみが乱れているような気がする」
そばで見ていて、部下の調子が悪そうだったり、普段と違う様子と感じられたりしたことはありますか。
ひょっとしてそれ、メンタルヘルス不調かもしれません。
メンタルヘルス不調とは、「精神的ストレスにより心身の状態が悪化し、労働者の健康や業務遂行に影響が出ている状態」のことを指します。
メンタルヘルス不調とは、医学的な精神病とは異なり、病気になる前の不調も含むのがポイントです。
メンタルヘルス不調を見つけたら、病状の悪化や不調の深刻化を未然に防ぐため、本人に自覚症状がある場合や、周囲から見て不調が疑われる場合は、産業医への相談や専門医療機関の受診を促すなど、早期に適切な専門家へつなぐことが重要です。放置すれば、貴重な人材の離職や安全配慮義務違反に問われるリスクも孕んでいます。
この記事では、メンタルヘルス不調とそのサイン、組織としてどう守るべきか、重症化するまえに講じるべき予防策について説明します。
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メンタルヘルス不調の4つのサイン
メンタルヘルス不調は、どのような人にも起こり得ます。
そして、メンタルヘルス不調のサインは、
行動の変化
心理面の変化
身体症状
仕事面の変化
として現れます。
順に説明します。
行動の変化
周囲から見て「いつもと違う」と感じやすい部分です。
遅刻・欠勤が増える
仕事のミスが急に増える
会議や雑談に参加しなくなる
表情が乏しい・元気がない
身だしなみが乱れる
急に怒りっぽくなる
このような行動の変化を評価する際は、「以前と比較して違う」ということが観察における重要なポイントです。
心理面の変化
心理面の変化は、次のような本人の気分や思考の変化です。
強い不安感
イライラ
気分の落ち込み
やる気が出ない
集中できない
自信喪失
外から分かりにくいですが、会話のなかで垣間見える部分でもあります。
身体症状
メンタル不調は身体症状として出ることも多いです。
不眠
強い疲労感
食欲低下または過食
頭痛・肩こり
胃痛
動悸
このように、メンタルヘルス不調は身体症状として表出する場合もあります。実際に、体調不良で病院を受診したら背景にメンタルヘルス不調が隠れていたという状態はよくあります。
仕事面の変化
職場では一番気づきやすいのが、仕事面での変化です。
メンタルヘルス不調が起こると、次のような変化が起こります。
作業スピードが極端に落ちる
判断ミスが増える
報告・連絡・相談が減る
締切を守れなくなる
簡単な業務でも負担感を訴える
これも、以前と比べてどうなのかが重要です。
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メンタルヘルス不調を予防する方法
厚生労働省は、メンタルヘルス不調対策の「4つのケア」として、以下の対処法を提唱しています。
ケア | 担い手 | 役割 |
|---|---|---|
セルフケア | 労働者本人 | 自分のストレスに気づき対処する |
ラインケア | 管理監督者 | 部下の不調に気づき対応する |
事業場内産業保健スタッフによるケア | 産業医・保健師など | 専門的支援 |
事業場外資源によるケア | EAPなど外部専門家 | 外部支援 |
この4つのケアが相互に連携することが重要とされています。
順に説明します。
セルフケア
セルフケアとは、労働者自身が行うメンタルヘルスケアのことです。
まずストレスがかかっているということに気が付くこと、そのストレスを対処すること(ストレス・コーピング)。また、生活習慣や生活リズムを正すことで心身ともに病気になりにくい状態をめざすことなどを指します。
さらに、自分で手に負えない場合や、ストレスが増してくる前にしかるべき場所へ早めの相談をすることもセルフケアに含まれています。
例えば、
ストレスチェック結果を自分で振り返る
睡眠・運動・食事の改善
同僚や家族、相談窓口に相談する
などがセルフケアの一環となる行動として挙げられます。
セルフケアは発症前の予防の中心です。
自分のストレス状態に気づき、早期に対処することが重要です。
ラインケア
次に、ラインによるケアについて説明します。
ラインケアは、管理監督者(上司)が行うメンタルヘルスケアです。
ラインケアでは、部下のストレス状況の把握、職場環境の改善、相談対応、休職者の職場復帰支援などを行います。
具体的には、
部下の様子の変化に気づく
業務量・役割の調整
面談によるフォロー
復職後の段階的業務復帰
などがラインケアの役割であり目標です。
上司は最も早く不調に気づける立場であり、メンタルヘルス不調の予防に重要な職場環境の改善にも重要です。
事業場内産業保健スタッフによるケア
事業場内産業保健スタッフによるケアは、社内の専門職が行うケアのことです。
専門職とは、産業医や産業保健師、衛生管理者、人事・労務を指します。
社内で、専門的相談や職場環境改善の助言、休職・復職支援、ストレスチェックの実施を行います。
具体例としては、
高ストレス者面接指導
復職判定
職場環境改善の提案
健康教育
などです。専門知識を使った支援を行う役割を担っています。
事業場外資源によるケア
外部専門機関(EAPや医療機関等)による専門的支援。社内対応が困難なケースや、中立的な立場でのカウンセリング、組織コンサルティングが必要な際に活用されます。
EAP相談窓口
医療機関受診
外部講師による研修
がそれにあたり、
社内では対応しきれない場合や、専門性や中立性を活用したい場合に効果的です。
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参考:厚生労働省「職場における心の健康づくり」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11300000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu/0000153859.pdf
メンタルヘルス不調を早期把握する方法
そのほか、メンタルヘルス不調を早期に把握する方法にストレスチェックの活用があります。
ストレスチェックは、メンタルヘルス不調につながる高ストレス者を早期把握するためには重要な手立てです。
法令で最低年に1回実施が定められており、職員ひとりひとりのストレスの度合いを次の項目で測定し客観的に数値化することができます。
仕事に関するストレス要因:
職場での業務内容や人間関係など、心理的な負担を引き起こす原因に関する設問。
心身のストレス反応:
精神的または身体的な不調、ストレスによって生じる自覚症状に関する設問。
周囲からの支援(ソーシャルサポート):
上司や同僚など、職場での人間関係における支援状況を尋ねる設問。
さらに、ストレスチェックを集団分析まで行うことで、部署別や職種別のストレスの傾向を把握することができ、職場改善にもつなげることができます。
メンタルヘルス不調を早期に発見「職場のストレスチェック+plus」
職場のストレスチェック+plusでは、ストレスチェックの結果を組織改善に活かすことで、休職や離職のリスクを早期に把握し、対策を講じることが可能になります。さらには従業員が働き続けたいと思えるような組織の土壌づくりをサポートします。
なお、ストレスチェックは今まで50人未満の事業所では努力義務でしたが、厚生労働省の検討会において、50人未満の事業場についてもストレスチェック実施を義務付ける方針が示されました。今後、段階的な法改正が行われる可能性があるため、早期の準備が推奨されます。
ストレスチェック事業を開始して30年以上、年間1,400社、約35万人の導入実績を誇るエムスリーヘルスデザインは、ストレスチェックの委託サービスを提供しております。職場のストレスチェック+plusでは、単に検査を行うだけではありません。その結果を活かしてメンタルヘルス不調による休職リスクの早期発見と、迅速な対応を支援するために、公認心理師や臨床心理士などの専門家による実践的なアフターフォローを提供。これにより、現場のマネージャーが明日から取り組むべきアクションを明確化し、実効性の高い職場改善を支援します。
主な支援内容は次の3つです。
組織の「弱点」を特定するアナリストレポート
経験豊富な心理職スタッフが、ストレスチェックの集計結果を分析し、課題に応じた改善プランを提案します。
また、安全衛生委員会などでのオンライン報告会にも対応しており、現場での共有・議論をスムーズに進めることができます。
単なる数値報告ではなく、経験豊富な心理士による「アナリストレポート」を活用することで、「なぜこの部署で離職リスクの高い従業員が多いのか」という核心に迫る分析が可能になります。現場のマネージャーが明日から何をすべきかまで落とし込むことが、実効性の高い離職防止策の検討に役立ちます。
意識変容を促す教育・セミナープログラム
企業や官公庁での研修実績を持つ講師陣が、ヘルスリテラシー向上を目的とした教育プログラムを実施します。
内容は職場の課題に合わせてカスタマイズが可能で、たとえば次のようなテーマが人気です。
職場メンタルヘルスと管理職の役割
ストレスマネジメントの基本と実践方法
EAPサービス(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)
心理・医療・産業分野の専門家チームが、従業員と組織の両面から健康を支える仕組みづくりを包括的にサポートします。
相談体制の整備や教育、意識啓発まで、継続的に支援を行います。
ストレスチェックは「実施すること」が目的ではありません。
結果をどう活かすかこそが、従業員の健康を守り、働きやすい職場をつくるための鍵です。
単なる受検で終わらせず、アナリストレポートまで取得することで、「組織のどこに弱点があるのか」を共有できる可能性があります。
「職場のストレスチェック+plus」なら、検査から職場改善、教育までを一括で支援。
法改正への対応準備や、従業員のメンタルヘルス対策にお悩みの方は、累計導入実績豊富なエムスリーヘルスデザインへご相談ください。
まずは、自社の離職リスクがどこにあるのかを可視化してみませんか?
法改正への対応と定着率向上を同時に実現する具体的なプランを、無料でご提案します。
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参考:厚生労働省「第21回 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度に関する検討会 資料」https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000106347_00010.html
職場改善・離職予防にはエムスリーヘルスデザインのEAP
エムスリーヘルスデザインのEAPは、単なる従業員向けの相談窓口にとどまりません。組織分析に基づき、人事・管理職に対して具体的な「職場改善の提言」を行うパートナーとして機能します。心理的安全性という抽象的な課題を、実効性のある施策へと昇華させます。
まず、人事・管理職の方々には、専任の心理士が企業や組織の環境改善について具体的な提言を行います。さらに、メンタル面に課題を感じながら働く従業員に対し、専門家とのカウンセリングを通じて心の健康維持や早期の適切な対応をサポートします。
また、ストレスチェック後の集団分析結果や現場の課題を踏まえた研修プログラムも提供。ラインケアに特化した内容はもちろん、セルフケアまで幅広くカバーします。企業・官公庁での豊富な研修実績を持つスタッフが、最適な内容で健康経営を力強く支援します。
また、ストレスチェック委託と併用もできます。エムスリーヘルスデザインのEAPサービスでは、メンタル不調の予防と早期対応に特に力を入れています。
エムスリーヘルスデザインのEAP:4つの強み
専門家による直接対応:公認心理師や国際EAPコンサルタントが、メンタル以外の悩みも回数無制限で受け付けます。
組織改善へのフィードバック:個人対応に留まらず、人事や産業医と連携し、職場環境そのものを改善。
ストレスチェックとの一貫体制:高ストレス者の面談からアフターケアまで、外部リソースとして完結。
柔軟なサポート形態:専門機関への紹介や、大阪・京都エリアでの訪問対応にも柔軟に対応。
職場復帰支援も万全
事業場内のご担当者やご家族、主治医と連携し、円滑な職場復帰をサポートします。
本人へのカウンセリング
復職に向けた受け入れ態勢整備への助言・提案
本人・上司・人事などを交えた復職前面談
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