健康診断は消費税の課税対象?経理が迷う仕訳や勘定科目を完全解説 | エムスリーヘルスデザイン株式会社 読み込まれました

健康診断

公開日:

2026/08/03

更新日:

2026/08/03

健康診断は消費税の課税対象?経理が迷う仕訳や勘定科目を完全解説

上田莉子(産業医)

健康診断は消費税の課税対象?経理が迷う仕訳や勘定科目を完全解説

健康診断は非課税?課税?

従業員の健康診断費用を処理する際、「健康診断は医療サービスだから非課税では?」と迷ったことはないでしょうか。

結論からいうと、一般的な健康診断や人間ドックは、病気の治療を目的とした保険診療とは異なるため、原則として消費税の課税対象となります。一方で、健診費用を会社が負担した場合の税務上の取り扱いや、請求書に健診以外の費用が含まれている場合など、確認すべきポイントは少なくありません。

特に、複数の拠点や医療機関で健康診断を実施している企業では、請求内容の確認、従業員ごとの受診状況の管理、医療機関とのやり取りが担当者の大きな負担になりがちです。

本記事では、健康診断に消費税がかかる理由をはじめ、会社負担時の経理処理や仕入税額控除の考え方、実務で注意したいケースをわかりやすく解説します。あわせて、健康診断に関する手配や精算、受診状況の管理を効率化する方法もご紹介します。

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健康診断の費用には原則として消費税がかかる

一般的な健康診断や人間ドックの費用は、原則として消費税の課税対象です。

「医療機関に支払う費用は非課税」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、消費税が非課税となるのは、健康保険法などに基づいて行われる保険診療を中心とした一定の医療です。

健康診断や人間ドックは、病気やけがの治療を目的とするものではなく、健康状態の確認や疾病の早期発見を目的として行われます。そのため、原則として保険診療には該当せず、自由診療として消費税が課されます。

例えば、健診料金が税抜き1万円の場合、消費税率が10%であれば、支払額は原則として1万1,000円です。

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健康診断と保険診療の違い

健康診断と保険診療の主な違いは、次のとおりです。

項目

健康診断・人間ドック

保険診療

主な目的

健康状態の確認、疾病の早期発見

病気やけがの診断・治療

健康保険

原則として適用されない

原則として適用される

消費税

原則として課税

一定のものは非課税

費用負担

会社または受診者

保険者と患者

国税庁は、消費税が非課税となる医療の範囲を、健康保険法などに基づく療養の給付等としています。健康診断は通常、こうした療養の給付には当たらないため、課税対象として扱われます。

参考:国税庁「第6節 医療の給付等関係」https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shohi/06/06.htm

健康診断で異常が見つかり、再検査や治療を受けた場合は?

健康診断で異常が見つかり、その後に医療機関で再検査や治療を受けるケースもあります。

この場合、最初に受けた健康診断の費用と、その後の診療費では、消費税の扱いが異なる可能性があります。

  • 健康診断や人間ドックの費用:原則として課税
  • 医師が必要と判断して行う保険診療:一定のものは非課税
  • 保険適用外の追加検査や診療:内容に応じて課税

同じ医療機関への支払いであっても、健診費用、再検査費用、診療費などが混在する場合があります。請求書や領収書の項目を確認し、医療機関が記載した税区分に沿って処理することが重要です。

なお、個人の所得税における医療費控除では、健康診断の結果、重大な疾病が発見され、そのまま治療を行った場合に、健康診断費用も医療費控除の対象となることがあります。ただし、これは個人の医療費控除に関する取り扱いであり、健康診断費用の消費税が非課税になるという意味ではありません。

法定健康診断にも消費税はかかる?

会社が労働安全衛生法に基づいて実施する定期健康診断も、原則として消費税の課税対象です。

法律で実施が義務づけられていることと、消費税が非課税になることは別の問題です。「法定健康診断だから非課税」とは限らない点に注意しましょう。

労働安全衛生法では、事業者に対して、常時使用する労働者への健康診断の実施を義務づけています。一般的な定期健康診断は、原則として1年以内ごとに1回実施する必要があります。

法定健康診断の代表例には、次のようなものがあります。

  • 雇入れ時の健康診断
  • 定期健康診断
  • 特定業務従事者の健康診断
  • 海外派遣労働者の健康診断

会社が法令上の義務として実施する健康診断については、基本的に事業者が費用を負担します。したがって、人事・総務担当者は、対象者の抽出や受診案内だけでなく、医療機関から受け取った請求書の内容や消費税額も確認する必要があります。

また、事務工数だけでなく、従業員の移動に伴う「生産性損失」も無視できないコストです。エムスリーヘルスデザインでは、医療チームが直接職場を訪問する「巡回健診」の手配も可能です。移動時間を削減することで、勤務時間内のわずかな時間で受診が完了し、企業と従業員双方の負担を大幅に抑えながら、受診率の向上を実現できます。

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会社が負担した健康診断費用の勘定科目

会社が従業員の健康診断費用を負担した場合、一般的には「福利厚生費」として処理します。

仕訳の一例は、次のとおりです。

  • 税込経理方式の場合
    借方:福利厚生費 110,000円
    貸方:普通預金  110,000円
  • 税抜経理方式の場合
    借方:福利厚生費 100,000円
    借方:仮払消費税等 10,000円
    貸方:普通預金  110,000円

実際の勘定科目や仕訳方法は、会社の経理方針や消費税の申告方法によって異なります。医療機関からの請求書を経理部門に提出する際は、請求額だけでなく、税率、消費税額、登録番号などの記載も確認しておくと処理がスムーズです。

健康診断費用は仕入税額控除の対象になる?

会社が課税事業者であり、健康診断費用を事業のために負担している場合、その支払いは原則として課税仕入れに該当し、一定の要件を満たせば仕入税額控除の対象となる可能性があります。

仕入税額控除を受けるためには、原則として帳簿の保存に加えて、適格請求書発行事業者が発行した適格請求書などを保存する必要があります。

会社負担なら従業員の給与として課税されない?

消費税とは別に確認しておきたいのが、会社による健診費用の負担が、従業員に対する給与として扱われるかどうかです。

会社が従業員の健康管理を目的として、一定の基準に基づき健康診断費用を負担する場合、通常は従業員の給与として課税する必要はないと考えられます。

国税庁は、人間ドックの費用について、一定年齢以上の希望者が全員受診でき、検診内容や費用が通常必要と認められる範囲であれば、給与として課税する必要はないとしています。

一方で、次のようなケースでは注意が必要です。

  • 役員だけを対象に会社が費用を負担している
  • 特定の役職者や一部の従業員だけを優遇している
  • 社会通念上、著しく高額な健診コースを会社が負担している
  • 健診費用に代えて現金を支給している
  • 健診とは関係のない美容・健康サービスまで会社が負担している

福利厚生費として処理するためには、対象者や会社負担額について、社内で合理的かつ公平な基準を設けることが大切です。

社内ルールを形骸化させず、公平な運用を徹底するにはシステムの活用が有効です。「ハピネスパートナーズ」では、従業員ごとの受診履歴や予約状況をクラウド上で一括管理できます。誰が、いつ、どの範囲で受診したかを客観的に記録・参照できるため、特定の従業員の優遇や基準外の支出を防ぎ、福利厚生費としての税務上の妥当性を担保することが容易になります。

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参考:国税庁「人間ドックの費用負担」https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/gensen/03/03.htm

健康診断費用の処理で企業担当者が注意したいポイント

1.請求書の税込・税抜表示を確認する

医療機関によって、料金表や請求書の表示方法は異なります。

税込価格だけが記載されている場合もあれば、税抜価格と消費税額が分けて記載されている場合もあります。見積書の金額だけを見て予算を組むと、消費税分だけ実際の支払額が増えることもあるため、契約前に確認しておきましょう。

2.健診以外の費用を区分する

請求書には、健康診断の基本料金だけでなく、次のような費用が含まれることがあります。

  • オプション検査費用
  • 健診結果の作成・発行費用
  • 結果票の郵送費
  • 健診会場への出張費
  • キャンセル料
  • 健診システムの利用料
  • 予約代行や事務手数料

項目によって税区分や税率の表示が異なる可能性があるため、請求書の内訳を確認する必要があります。

3.会社負担分と従業員負担分を明確にする

法定項目の費用は会社が負担し、付加健診やオプション検査は従業員が自己負担するなど、一つの予約に複数の負担区分が含まれることがあります。

負担区分が曖昧なままだと、医療機関からの請求内容と社内ルールが一致せず、差し戻しや確認作業が発生します。

あらかじめ、次の内容を明文化しておきましょう。

  • 会社が負担する健診コース
  • 会社負担額の上限
  • 自己負担となるオプション
  • 対象となる従業員の条件
  • 立替払いを認める条件
  • 精算時に必要な書類
  • キャンセル料の負担者

4.立替精算のルールを統一する

従業員が健診費用をいったん支払い、後から会社に請求する運用では、領収書の宛名や必要書類がそろっていないケースが起こりやすくなります。

また、健診の予約日、受診日、精算申請日が異なるため、受診状況と支払い状況を別々に確認しなければならないこともあります。

立替払いを認める場合は、領収書や健診結果の提出方法、申請期限、会社負担の上限などを統一しておく必要があります。

5.拠点や医療機関ごとの請求を管理する

全国に拠点がある企業では、従業員が複数の医療機関で健康診断を受けます。

医療機関ごとに予約方法や請求書の形式、請求時期が異なるため、担当者には次のような作業が発生します。

  • 医療機関との契約
  • 健診コースと料金の確認
  • 対象者名簿の作成
  • 従業員への受診案内
  • 予約状況の確認
  • 未受診者への督促
  • 請求書と受診実績の照合
  • 拠点別・部門別の費用集計
  • 健診結果の回収と保存

請求書が届いても、対象者が実際に受診したかわからなければ、すぐには支払い処理を進められません。反対に、受診済みであっても、請求書が医療機関から届いていないケースもあります。

健康診断の消費税処理を正確に行うには、請求書だけでなく、予約・受診・精算の情報を一元的に管理することが重要です。

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健康診断業務は「税区分の確認」だけでは終わらない

健康診断にかかる消費税の基本的な考え方は、「一般的な健康診断や人間ドックは原則として課税」と整理できます。

しかし、企業の人事・総務担当者にとって、本当に負担が大きいのは、その後の実務ではないでしょうか。

従業員数や拠点数、契約医療機関の数が増えるほど、健診業務は複雑になります。受診対象者の抽出から医療機関の手配、予約状況の確認、未受診者への連絡、請求書との照合までを表計算ソフトやメールで管理していると、確認漏れや転記ミスが発生しやすくなります。

この「確認漏れ」や「リマインドの工数」を劇的に減らすのが、システムの自動連携機能です。ハピネスパートナーズは、リアルタイムで受診状況を把握し、未受診者への督促メールを手軽に一括配信。予約から受診結果までを紐づけて管理できるため、Excelへの転記作業そのものが不要になります。これにより、担当者は毎月の受診状況確認に追われる日々から解放されます。

また、受診状況と請求情報が別々に管理されている場合、次のような問題も起こりがちです。

  • 請求された人数と実際の受診者数が合わない
  • 誰のオプション費用なのかわからない
  • 会社負担の上限を超えていることに気づけない
  • 未受診者への案内が遅れる
  • 拠点ごとの健診費用を集計できない
  • 経理部門への請求情報の共有に時間がかかる
  • 過去の受診履歴や健診結果をすぐに確認できない

消費税を含む費用を正確に管理するためにも、予約から受診、請求、結果管理までの情報をつなげる仕組みが求められます。

本来、人事・総務の役割は、採用や教育、より良い社内制度の設計といった企業の成長に直結する業務にあるはずです。しかし、実際には予約の変更対応や未受診者への督促といった「事務作業の板挟み」に時間を奪われているのが実状ではないでしょうか。エムスリーヘルスデザインは、健診プロセスの各工程をプロの視点で代行することで、担当者が本来向き合うべきコア業務に集中できる時間を創出します。

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健診代行サービスを利用するメリット

健康診断に関する業務負担を減らす方法の一つが、健診代行サービスの利用です。エムスリーヘルスデザインの健診代行サービスでは、例えば次のような健診にまつわる業務をオーダーメイドで受注できます。

  • 健診予約の調整
  • 医療機関との連絡・確認
  • 従業員からの問い合わせ対応
  • 日程変更やキャンセルの調整
  • 請求関連業務の整理
  • 健診運用フローの設計

整理された請求データを受領できれば、福利厚生費の計上や部門別の費用集計もスムーズに行えます。

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エムスリーヘルスデザインの健診代行サービスの特徴

エムスリーヘルスデザインの健診代行サービスには、次のような特徴があります。

  • 貴社の運用に合わせて柔軟に設計
    企業ごとの勤務形態、拠点数、従業員数、既存の業務フローに合わせて、無理のない運用方法を設計可能です。
  • 新しい医療機関との契約にも対応
    これまで利用していない医療機関で健診を実施したい場合も相談可能です。追加費用なしで新たな医療機関の開拓にも対応できます。
  • 受診票・問診票・検尿キットの送付先も選択可能
    受診票、問診票、検尿キットなどの送付先は、事務所に一括や従業員の自宅宛てに個別送付など、企業の運用に合わせて柔軟な設定が可能です。
  • 既存フローに合わせた予約方法を設計可能
    企業側での事前の予約枠確保や、従業員から希望日を募る方式など、現在の運用状況に合わせて柔軟な予約フローを構築できます。

その他、定期健康診断以外の健診にも対応。定期健康診断だけでなく、雇用時健診や海外赴任前後の健診、その他各種健診コースなどもお任せください。

また、巡回健診によって従業員の移動負担を軽減することも可能です。医療チームが直接職場を訪問するため、従業員の移動時間を削減できます。勤務時間内の限られた時間でも受診しやすく、企業と従業員双方の負担を大幅に抑えられます。

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セキュリティ対策

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  • クラウドサービスの安全管理に関する「ISO27017」を取得
  • プライバシー情報マネジメントの国際規格「ISO27701」を取得 

また、利用者の役割に合わせて閲覧範囲や操作権限を設定可能です。人事担当者、産業医、保健師など、それぞれに必要な情報だけを共有できるため、安全性と業務上の利便性を両立できます。

健康管理業務を効率化し、戦略的なコア業務へシフト

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